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2010/06/30
改革を逆戻りさせないためぜひ民主党に支援を寄せてほしい 秋田市で菅代表(総理)




 菅直人代表(総理)は30日、青森、秋田、山形と東北3県を精力的に回り、午後に秋田市内で開かれた民主党政談演説会で、およそ2000人の支持者、来場者を前に、政権交代の成果を強調するとともに、民主党が推進している政策を丁寧に説明し、改革を逆戻りさせないため、よりいっそう民主党の動きを注視してほしいと挨拶した。

 菅代表(総理)は聴衆の皆さんの大きな拍手に包まれて登壇し、この10カ月、民主党政権になっていろいろ不安定なところもあったが、時計の針を戻すのか、前に進めるのかを考えていただきたいと述べたうえで、「民主党の原点に戻って頑張ってくれとの鳩山前総理の思いを深く受け止めて私たちはがんばって行きたいので、是非皆さん、民主党に注目してほしい」と力強く訴えた。

 菅代表(総理)は、行き詰った日本を、この閉塞感を打開するために、強い経済、強い財政、強い社会保障を一体的に実現することに、『強い農業を再生する』ことを加えて取り組んでいきたいとも表明した。

 具体的には民主党政権がスタートさせた農業への戸別所得補償制度を取り上げ、「農業によって、子どもを生み育て、地域の中で生活できる農業を再建するための制度が、戸別所得保障制度だ。六次産業化を進めていくこと、付加価値をつけ輸出産品としていくこともできる。こうした形で農業を再生していきたい」と民主党の目指す農業政策を披露し、こうした新しい試みも、民主党政権ならではの改革の時計の針を前に進めることだとも述べ、民主党の政策への理解を求めた。

 さらに菅代表(総理)は、これらに共通するキーワードは雇用、仕事だとも訴え、「仕事というのは、ただ仕事ではない。人間の、誰かの役に立っているという人間の尊厳のような、原点にある」と話し、働く場があるということは、家庭での繋がりであり、社会での繋がりであると説き、いかに重要であるかを訴えた。

 また、「今のデフレ状態の大きな原因のひとつは、高い失業率にある」と話した菅代表(総理)は、特に社会保障分野での雇用を創出することで、直接の雇用と、家庭にいる人の仕事への復帰が望め、労働人口を高め、失業率を下げ、経済を大きくする効果が見込めるとの考えも示した。

 菅代表(総理)は、これらの政策を実行していくには安定した政権が必要だとし、「私たちに更なる活躍と仕事をさせてほしい」と訴え、講演を終えた。
 
 演説会では、連合の南雲弘行事務局長が挨拶し、昨年の政権交代から10カ月。一歩ずつ一歩ずつ日本の政治は変わろうとしている。この流れを止めてはならないとし、「日本には資源は無いが、勤労感という資源はたくさんある。この働こうという気持ちは日本の最大の資源だ」と述べ、この勤労感を日本に取り戻そうと訴えた。

 さらに南雲事務局長は、「この国をどうすべきかちゃんと訴えている政党は民主党しかない」と話し、民主党の主張している政策への理解を求めた。

 次に秋田県連代表の松浦大悟参院議員が登壇し、「与党になったとたんに、今まで出てこなかった資料が役所から出てくるようになった」と述べたうえで、事業仕分けを例に挙げて、「私たちの見えないところで行われていた税金のムダ遣いが明らかになった」と政権交代の成果を示し、今後はいっそうの税金のムダ遣いの削減に取り組んでいくと約束した。

 また、国民の目線に近い政治を行っていくとし、「皆さんと一緒にクリーンな政治を実行していきたい」と話し、もっと国民に開かれた、透明性の高い政治を一緒に作り上げていこうと挨拶した。

 なお、この日の演説会には、寺田学、川口博、高松和夫各衆院議員も参加した。
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