2010/07/30
20年間の閉塞状況を打破したい 菅総理が会見で
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菅直人総理(代表)は30日午後官邸で記者会見し、臨時国会開会にあたり、改めて自らの内閣の目指す方向性を明らかにした。
まず、参院選挙の結果について、厳しいものだったとして、自らの消費税に関する発言が唐突と受け止められたことが響いたと総括。しかし、財政再建はどの政党が政権を担おうとも、誰が政権を担おうとも避けて通れない課題だとして、「私も改めて取り組みたい」と表明した。
そのうえで、民主党政権の約10カ月について、政治が大きく変わったとして、閣議が政治家同士の議論の場となり、また、各省庁も政務三役がリーダーシップを発揮していることを挙げた。さらに、今後も内閣の中は官房長官が政策調整をし、内閣と党の間は玄葉政調会長が調整することとし、そのうえに総理である私が決断するシステムで政治主導を貫きたいとした。
予算編成については、まず、ムダを削減するとして、国会議員の定数削減について、衆院80、参院40を12月末までに与野党の合意を得るべく枝野幹事長と輿石参院議員会長に本日に指示したことを明らかにした。そのうえで、雇用と成長を重視し、子育て、介護、医療、アジアの成長を日本の成長に取り込むことに重点を置きたいとした。
特に、地域、地方の活性化について、林業の再生を挙げ、林道を整備することで効率化を図り、建設業界の転換、木材の加工、流通を活性させることで地域の再生を図りたいとした。
さらに、同日から始まった国会については、いわゆるねじれをマイナスとばかり考えず、1998年の金融国会の例を挙げて、国民の生活、国民のことを考え与野党合意すれば、かなり困難な法案も通るのではないかとの認識を示した。そのうえで、政局重視でなく、国民生活を重視する視点を野党にも求めた。
続いて、目指す方向性について、不幸をもたらす原因となる貧困、暴力をなくし、孤立化しつつある人が幸せを感じられる、居場所と出番のある社会を目指し、20年間の閉塞状況を打破することに全力を挙げたいとした。
記者の質問に答え、「若い世代に責任をもって引く継ぐためには、しっかりした政権運営を何年か続けたうえ」として、民主党政権を安定したものにするためにも政権を担うとした。
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