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2010/08/09
菅直人総理(代表)、長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に参列


 菅直人総理(代表)は9日、被爆65周年を迎えた長崎市内で開催された、長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に参列し、原爆で亡くなられた方たちへ哀悼の祈りを捧げると共に、核の廃絶、被爆者への支援を拡充を政府としてもしっかり取り組んでいくと挨拶した。

 田上富久長崎市長が長崎平和宣言を読み上げ、核兵器廃絶に向けて前進させるために新しい条約が必要だとし、「全ての国に核兵器の製造、保有、使用をなどのいっさいを平等に禁止する核兵器禁止条約を強く支持する」と表明した。

 挨拶に立った菅総理(代表)は、「長崎原爆で亡くなられた方に、哀悼のまことを送る。また、被爆後の後遺症に苦しまれている方に心よりお見舞いを申し上げる」と冒頭述べた後、「核兵器の惨禍を人類は二度と繰り返してはならない。唯一の戦争被爆国であるわが国は、核兵器の無い世界の実現に向けて、先頭に立って行動する道義的責任を有している。将来を見据えた具体的な措置を積極的に提案し、国際社会の合意形成に貢献していく」と語り、日本が核廃絶に向けていっそう、取り組みを強化していくと表明した。

 また、菅総理(代表)は、今日の式典には30カ国を超える国の代表が出席しており心より歓迎するとして上で、「日本国民の、二度と核による被害をもたらさないでほしいという思いを受け止めていただけるよう祈念する」と訴え、各国での核廃絶に向けた取り組みを進めてほしいとの思いを述べた。

 「今後は、被爆者の方たちが、非核特使として日本を代表して、様々な国際的な場面で、核兵器使用の悲惨さや、非人道性、平和の大切さを世界に発信して頂けるようにしたい」と話し、被爆者の方たちが世界に向けてアピールする環境作りを、政府としても積極的に支援していく考えを示した。

 最後に菅総理(代表)は、人類の幸福に役立つはずの科学技術が、人類の生存を脅かす核兵器を生み出した矛盾について議論されたパグウォッシュ会議について触れ、「この矛盾を解決したいという思いが、政治を志すきっかけの一つになった。この初心を忘れずに、世界から核兵器を無くすための努力を全力を挙げて取り組んでいきたい」と、強い決意を表した。

 式典には、横路孝弘衆議院議長、西岡武夫参議院議長、長妻昭厚生労働大臣、木義明長崎県連代表らも参列した。
 

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