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2010/09/17
菅改造内閣、412人全員参加の体制で、『有言実行内閣』として新スタート 菅総理会見




 菅直人総理(代表)は17日夜、首相官邸で会見を行い、昨年の政権交代から1年の節目を迎えた同日の内閣改造で、『国民の生活が第一。』の政治の実現に向けて、『有言実行内閣』として新たに始動。今後の目指す政治の方向性や具体策について決意を語った。

 冒頭、菅総理(代表)が挨拶を行い、「政権交代から1年経った今日、改めて改造内閣がスタートした。この1年間は試行錯誤の内閣であったが、これからはその試行錯誤を踏まえ、具体的に実行していく『有言実行内閣』と呼んで頂けるような内閣を目指していく」と改造内閣の方向性を披露した。

 その具体的な施策として第一に経済対策を取り上げ、「景気・雇用・成長など一歩たりとも気を緩めることはできない」と現下の厳しい経済情勢を踏まえ、円高における為替介入なども含めた金融・財政政策をしっかりと打ち出していくことを宣言した。

 第二に日本の国際社会における活動について言及し、「これからは一歩踏み込んでどういう形で日本が国際社会の中で役割を果たしていこうとしているのか、相互の国の関係をどのような形で深めようとしているのかということについてしっかりと国際的な場で発言、行動していきたい」と表明。

 菅総理(代表)は第三に地域主権を挙げ、「今の霞が関が中心となった縦割りの中央集権の国の形を根本から変えていくことをこの政権で取り組んでいきたい」と力強く語った。

 そして、これらの課題について、「前原誠司外務大臣、海江田万里経済財政担当大臣や片山義博総務大臣など新しい閣僚と党と内閣が一体となった412人内閣の体制で、この大きな三つの課題に取り組める体制が整った」と期待感を表した。

 次に記者団から今後の国会運営で補正予算をはじめとする来年度予算編成など野党側との協議はあるかとの質問に、「ステップ1として9200億円の予備費で経済対策が既に動き出した。ステップ2は補正予算を含めた対応、ステップ3は来年度予算での経済対策、雇用対策、成長戦略であり、ステップ2においては野党側からの提案も頂き、それを含めてどのような形で対策を打つかという話し合いの場はこれから出来るのではないか」と与野党協議に前向きな姿勢を示した。

 最後に来週予定されているオバマ米国大統領との日米首脳会談で重視する点については、「日米安保条約から50年経ったことから、日米関係というものを大きく捉え、今後の世界の中における日米関係、日米同盟がどうあるべきか、将来を見通した意見交換や共通認識が形づけられれば良いと考えている」と答え、幅広い議論が出来ることを期待した。
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