2000/08/04
山井和則議員が介護問題で初質問〜スライド使い身体拘束の解消など訴える
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先の衆院選で初当選した山井和則議員が、4日の衆院厚生委員会で初めての質問に立ち、ライフワークとして取り上げている介護問題について政府の見解をただした。
この日の質問は、議員が説明用にスライド映写機の持ち込みを提案したことが理事懇談会で議論に。衆院では35年前に参考人の医師が使用したことがあるだけで、なんと議員が使うのは初めてのケース。「みんなでスライドを見て、共に考えるところに意味がある。論より証拠で、目で見てほしい」と山井議員が訴え、「前例とはしない。テストケースとして使用を許可する」(遠藤委員長)と、史上初のスライドを使っての委員会質疑が実現。「変なことで歴史に名を残すことになった」と山井議員は苦笑い。
質疑では、まず山井議員は老人施設での身体拘束の実態を取り上げ、「過去15年間、介護問題に取り組んできて最もショックだったのが身体拘束。諸外国には少なく、日本に多く見られる人権無視の悲惨な処遇だ」と、ベッドにヒモで縛られた老人の写真を映し出した。
その上で、「なぜ放置されてきたのか。多くの方が身体拘束で死期を早められた。私の知人にも縛られて無念のうちに亡くなったお年寄りがいる。家族も泣いている。縛る職員も安全のためと泣きながら縛っている」と述べ、このような現状を1987年当時から把握しながら放置してきた厚生省の責任を問いただした。厚生省側は「いろいろやったけど実効はあがらず、残念だ」と答えるのが精一杯だった。山井議員は、身体拘束の廃止は一刻を争う問題だとして、まず実態調査をきっちりと行い、基準違反には保険指定の取り消しを行うなどの厳しい姿勢で臨むよう、強く求めた。
また、グループホームについては、「痴呆性高齢者の介護対策に、グループホームが重要だが、数があまりにも少ない」と指摘。グループホームへの介護報酬の引き上げや、施設整備の補助金の条件を緩やかにすることなどを求めた。
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