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2010/09/30
【岡田克也幹事長会見】北海道5区補選「いい結果を導きたい」




 岡田克也幹事長は9月30日夕、党本部で定例会見し、まもなくスタートする北海道第5区の補欠選挙について言及し、昨日、同日朝と北海道で候補者と行動を共にしたことを踏まえ、「中前茂之さん38歳、非常に若い、元気のある候補者であるから、新しい政治を、新しい人でぜひ始めたいと考えたところだ」として、党としてもこれからしっかりと支援していく考えを語った。関係する衆参両院議員が地元に入って応援体制を整えていくことになるとした。

 また、10月1日召集の臨時国会に関しては、菅直人総理の所信表明演説については国民新党の亀井代表とも合意を得たところだとしたうえで、「いよいよ始まるということで、むずかしい国会だが気を引き締めて頑張っていきたいと思っている」と述べた。

 さらに、中国の国家安全当局に拘束された日本のゼネコン・フジタの社員4人のうち3人が解放されたことについて記者団に問われ、「3人の方が自由な身になったのかは良かった」と語り、詳しい情報を把握していないので良かったということ以上のことは申し上げられない状況だとの認識も示し、「残る一人の方についても、日本人としてきちんと早く自由にしてもらいたいと思うし、ちゃんと中身の説明が必要ではないか」と指摘。「よく事情がわからないまま時間がたつのは残念なことだと思っている」との認識を示した。

 補欠選挙の位置づけ等に関する記者の質問には「民主党としてはいい候補者を擁立することもできたし、選挙は有権者に訴える場でもあるので、いい選挙をしていい結果も出したいと思っている。相手は大物議員なので簡単なことではないが、いい結果を出すチャンスが十分にある。いい結果を導きたい」と重ねて強調した。

○岡田幹事長定例記者会見(ノーカット版)



■冒頭発言
 ○衆議院北海道第5区の補欠選挙
■質疑
 ○JA全中(全国農業協同組合中央会)会長との面談予定
 ○日中関係
 ○沖縄県知事選挙
 ○羽田孜最高顧問の政界引退表明
 ○平成22年度補正予算
 ○公明党大会への出席
 ○東京地検特捜部の判断について
 ○国会運営と補欠選挙対応
 ○陳情のシステム
 ○行政刷新会議による事業仕分け
 ○連合との関係
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■冒頭発言

○衆議院北海道第5区の補欠選挙

【幹事長】私からは2点。ひとつは、今朝札幌から帰ってきたのですが、北海道5区の補選がまもなくスタートします。実は私、候補者にお目にかかったのは昨日が初めてです。中前(茂之)さんという、38歳、非常に若い候補者、元気のある候補者です。新しい政治を新しい人で、ぜひ始めたいと考えたところです。これから党としてもしっかりと支援をしていきたいと考えております。

 選挙準備は、そう進んでいるわけではないというのが、正直なところだと思いますが、今週末には若手の議員も何人か入って、自転車で応援するということです。そういったことを一つのきっかけに、関係する衆参両院の議員が地元に入って応援してもらうようにしたいというふうに考えております。

 それから、国会が明日から始まるということで、総理の演説については、先ほど、与党の連絡会議で、(国民新党の)亀井代表にも来てもらって、最終的に合意されたところです。いよいよ始まるということで、難しい国会ですけれども、しっかり身を引き締めて頑張っていきたいと思っているところです。

■質疑

○JA全中(全国農業協同組合中央会)会長との面談予定

【記者】JA全中の茂木会長が本日、鹿野農林水産大臣と面会した。会長は、16日、自民党本部で大島副総裁、石原幹事長、小池総務会長と面会した。与野党含め現場の声を聞いていただくと言っている。(幹事長は)今後、茂木会長と会う予定があるか。

【幹事長】今のところございません。ただ、そういうご要望があれば、時間の許すかぎり、いろいろな方のご意見は聞いていきたいと考えております。

○日中関係

【記者】今日、中国側に拘束されていたフジタの社員3人が当局から解放された。依然として社員1人は拘留が続いている。中国側の対応をどう分析しているか。

【幹事長】3人の方が自由の身になったということは歓迎すべきだと思います。ただ、事実関係がよくわかりません。どういう理由で今まで拘留されていたのか、なぜ今回、自由の身になったのかということについて、まだ私のところには、詳しい情報があがってきておりません。それ以上の、よかったということ以上のことは、申し上げられない状況にあります。

 残る1人、当然、日本人として、早期の「保釈」と言うべきなのか何と言うべきなのか、そもそもどういう理由で自由が束縛されているかもよく分からない段階で、言い方は非常に難しいのですが、きちんと早く自由にしてもらいたいと思いますし、きちんと中身の説明、そういうことが必要ではないか。よく情報がわからないまま、時間が経つのは非常に残念なことだと思っております。

【記者】邦人を3人解放したことで、中国の日本に対する対応が軟化していると、とらえているか。1人残っているので、まだ軟化していないと考えるか。

【幹事長】中国の、何に対する、日本への対応ということでしょうか。

【記者】全般的に、日中関係です。

【幹事長】今回のことが、一連の尖閣に端を発することと関連があるのかないのかということも不明でありますので、ご質問にはなかなかお答えしにくいと思います。

【記者】細野豪志議員の訪中について、事前に知っていたか。党としてこういった行為を後押しというか、一定の認識のもとに送り出したのか。訪中を知ったのは報道でということか。

【幹事長】細野豪志議員が訪中したことについて、党としてはまったく関与しておりません。訪中する可能性があるということは承知していました。訪中されたことはニュースで知りました。

【記者】官邸が関与していなければ、二重外交だとか批判もあると思う。行かれる可能性も含めて、細野議員の訪中の評価をどのようにしているか。

【幹事長】わかりません。事実関係よくわかりませんので。ただ、党としてはまったく関与しておりません。

【記者】党と党の関係、政党間外交ということになると、中国共産党には中連部(中央対外連絡部)がある。民主党では岡田幹事長、もちろん菅代表、西村国際局長ということになると思うが、そちらのチャネルは今回使ったか。今後はどうか。

【幹事長】今回、すでに私は外務大臣でしたので、当初の状況はよくわかりませんが、いずれにしても私の知る限り、そのチャネルは今回使われていないと考えております。中連部とは、意思疎通をよくすることは大事だと思いますが、これは中国政府の問題で、温家宝首相まで関わった話ですから、中連部での対応という範囲を超えてしまっている話ではないかと私は思います。

【記者】何を通じてそれ(細野議員の訪中)を事前に知ったのか。知った時点で、細野議員側に、行くべきだとか、行くべきでないかとか、何かシグナルを送ったか。

【幹事長】どうして知ったかについては、お答えをいたしません。私は、それは党としては関与しないということは、最初から一貫して申し上げていたところです。

【記者】いくつかの報道で、在北朝鮮の中国大使である劉洪才さんが、12日から15日の間に日本に来て、民主党執行部の方々と会談したという話がある。その事実は把握しているか。

【幹事長】把握しておりません。私も報道で知りましたが。よく考えてみると、そのときは、私はまだ外務大臣だったのではないかと思います。そのこともあってか、私は把握しておりません。

【記者】細野前幹事長代理の訪中については、ご自身から、党として結果を聞くことはないか。

【幹事長】こういう状況ですから、何か中身のある意見交換が行われたのなら、それは聞くことも、ないとは言えないかもしれませんが。あくまでも党と関連のないところで、(細野議員)ご自身の説明では「個人的に」と言っておられるわけですから、聞くとしても、参考として聞くということだと思います。

【記者】党として関与しないということだが、細野氏の訪中の目的や会談相手、成果について情報は把握しているか。

【幹事長】現時点では、ございません。

【記者】事前に細野さんの訪中を聞かれた際に、どういう目的で、だれと会うのか事前に知らされたか。党の政策調査会の職員が同行したようだが(玄葉)政調会長はご存知なのか。

【幹事長】政調会長が知っているかどうかというのは、私は承知しておりません。いずれにしても(同行した)須川君は、党の職員というよりは、いま官邸におりますので、あまり党の職員という認識は持っておりません。事前に中身とか、誰に会うかとか、そういったことは聞いておりません。ただ、行く可能性があるということのみ、承知していた、というふうにご理解いただきたいと思います。

【記者】官邸の何らかのお墨付きなりがあって、須川さんを同行させて、細野さんを訪中させたということになると思う。今の時点で総理や官房長官が知らないと言っているが、その整合性は。

【幹事長】それは、よくわかりません。私に聞かれても、私は説明する立場にありません。事実関係として、(須川氏は)いま党の仕事をしているわけではないと申し上げたわけです。

【記者】民主党としての改憲案を作ることについてどう考えるか。憲法審査会が、設置をされているが動き出さない状況だ。自民党側は積極的に動かしたいようだ。民主党側の対応は。

【幹事長】憲法を議論することはいいことだと思います。ただ、具体的な改憲案を作るということになると、大議論と大きな作業が必要ですから、いま私が取り組むべきことは、そういうことではなくて、やはり国会で法律を通す。予算を通す。それが安定的にできるようにするということがまず求められているのではないかと思います。仕事としてはプライオリティをつけてやっていかざるを得ないと思っております。

 国会のことは、国会の中でご議論いただくことで、私があまりそのことについて、幹事長の立場でどう思う、ということは、言わないほうがいいと思います。野党のご意見を十分お伺いして、どうしていくかということを判断したいと思います。

【記者】憲法審査会を、自民党側から一緒にやっていきたいという申し入れがあったらどうか。

【幹事長】仮定の質問には、答えないほうが良いと思います。

【記者】今日の衆議院予算委員会の理事会で、尖閣諸島の事故のビデオ映像の提出を政府に求めることで合意した。まだフジタ社員の方が1人拘束中である緊張関係のなか、提出の意義は。

【幹事長】最終的には政府が判断することでありますので、私があまり個人の意見を言わないほうが良いと思います。ただ、やはり、事実をきちんと開示することは、意義のあることなので、国会からの要請もありますから、政府でそれを踏まえて適切に判断すべきことであると考えております。フジタの事件と直接リンクしているとは、中国側も言っていないわけですので、それは分けて考えることができると考えております。

【記者】いい、悪いは別として、わが国最大の刑事訴訟に関する特徴である検察の起訴独占主義、法務省、中央で検察官を一括採用していることについて、お考えを。

【幹事長】私は専門家ではありませんし、いろいろなご意見があると思いますので、個々の意見についてのコメントは控えたいと思います。

【記者】細野豪志議員の訪中は、政府の密使なのか、個人で行ったのか。官邸のスタッフが同行しているというのは、どうしても個人で行ったとは考えにくい。

【幹事長】それを私に聞かれても分からないので・・・。ご本人は個人で行ったと言われているわけで、それ以上の情報は私にはありません。率直に申し上げて、私が判断する立場にはないと思います。党が関係ないということだけは明確に申し上げておきます。

○沖縄県知事選挙

【記者】本日、沖縄の県連のみなさんが、渡辺選対委員長と会って意見交換した。一致する点を見出して話し合いを続けると確認した。日米合意を推進するという姿勢に合致する方でないと党としての公認はできないという党、政府の方針と、県連の方針として辺野古は不可能だという県連の方針にねじれがあるなかで、一致点を見出すのは不可能に近く、難しい状況だと思う。方針の修正・変更など、歩み寄りはあり得るか。

【幹事長】正確に言葉遣いをする必要があると思います。「日米合意に基づいて」というのが正確な表現だと思います。重要なことなので申し上げておきたいと思いますが、これは菅さんが代表選挙でも言われたことです。そのことを約束して二期目の総理に就任したということでありますので、そのことが変わることは現時点で考えられないということであります。私はそういうことはないと思っております。

【記者】日米合意を前提にするけれども、合意を履行するその仕方とか、沖縄との対話をどういうふうにするかという点で、ある程度の幅があることをふくんだ表現になっているのか。

【幹事長】それは日米合意をお読みいただきたいと思います。そこに書いてある通りであります。一定の場所について、辺野古ということになっていますが、その中で一定の幅を持った書き方になっており、それに基づいてI字型とV字型の2つ(の滑走路案)が出てきたわけですし、重大な遅延をもたらさない範囲での変更もあり得べしということになっていると、私は承知しております。

【記者】日米合意に基づいて、という候補者があらわれなかった場合には、民主党として、知事選で推薦・公認をしない選択肢もあるのか。

【幹事長】これはまだ、何も決めておりません。まだ告示まで時間もあるわけですし、現時点で検討中であるとお考えいただきたいと思います。あまり仮定の議論はしないほうがよいと思います。

【記者】いま仲井真知事を、民主党として、知事選に向けた(候補者として)推薦なり(を出していく)、ということの姿勢にはならないとお考えか。

【幹事長】そういう仮定の議論には、お答えしかねます。つまり推薦の申請も出てきていないわけですから。申請も出していないときに推薦することはありえないわけで。まだ時間もあるわけですから、それ以上のことをいま申し上げるつもりはありません。原則だけしっかりと、先ほど申し上げたところであります。

○羽田孜最高顧問の政界引退表明

【記者】羽田孜最高顧問(元総理)が後継に長男の羽田雄一郎・参院国対委員長を望んでいると発言されたことに関係して、その後、長野県連会長の北澤俊美防衛大臣は、党を立ち上げた功労者の意見は重いと発言した。地元では、現職の参院議員が転身するのであれば世襲にならないのではという意見もある。世襲禁止に関する見解を。

【幹事長】これは同じことを繰り返すしかないのですが、2009年6月9日常任幹事会決定、いわゆる世襲制限にかかわる立候補制限について。私は当時、幹事長でありましたが、2009年4月27日開催の政治改革推進本部総会での決定をふまえて、国政選挙立候補者の党公認の選定の規準として、いわゆる「世襲制限」に関し、下記のとおり確認する、ということで、常幹で、確認されております。

 確認されているのは、「国会議員の配偶者および3親等以内の親族が、当該現職国会議員の引退、転出等に際して、その直後の選挙において議席を連続して引き継ぐために、同一選挙区から立候補しようとする場合、党はこの親族を公認しない。」ということであります。こういう基準があるということですので、それは、なにか例外があり得るような書き方にはまったくなっていないということは申し上げておきたいと思います。

【記者】幹事長のほうから、真意を確かめるつもりはないか。

【幹事長】一度よくお話をお伺いしてみる必要はあるかなと思います。私は2009年にこの基準を作るときには、羽田元総理をお伺いして意見交換した上で、この基準を作っております。それから多少時間がたちますが、報道を通じてしか、元総理のご発言は聞いておりません。いろいろ書かれておりますが、正確にどう言われたのかということも把握しておりませんので、どこかでお聞きしてもよいのかなと思います。こういう基準があることもご承知のはずですので、そのことをきちんとお伝えする、そういう機会があってもよいかと思っております。

 昨年の総選挙において、私は、小泉元総理の同じ選挙区でご子息が出ることに対して、幹事長として、それを厳しく指摘をいたしました。そのときの考え方というのは、それは、人が変わったから変わるというものではないと。羽田先生については、非常に尊敬する大先輩でありますが、そもそも羽田先生がどういうふうに言われているかもよくわからない段階で、あまりコメントはしたくないのですが、こういうルールがある、と言うことは申し上げておきたいと思います。

○平成22年度補正予算

【記者】今日の自公幹部間の会談で、まず政府・与党側が先に案を提示すべきだという考え方で一致した。来週中に民主党の考え方をまとめるまでに、自公から説明を受けるようなめどはあるのか。

【幹事長】玄葉政調会長に任せておりますので、私は詳細を承知しておりません。ただ、説明ぐらいできると思いますので、それを拒むというのはよく理解できません。なるべくそういう機会をいかしていきたいと。紙を単に読めば分かるだろうということもあるかもしれませんが、背景にある考え方というのも十分に承知する必要がありますので、できればそういうかたちで説明を受けたいと考えているところです。

【記者】公明党の漆原国対委員長は、民主党の案を示してくれれば、協議に応じる用意があるという趣旨のことを言っている。来週のいつごろ、内容としてはどの程度のものを用意しているか。

【幹事長】具体的な中身は、いま申し上げるつもりはありません。各党のご意見もお聞きしながら、そのなかでいいものがあれば、取り入れてお示しすることのほうが、本来誠実な対応だというふうに思います。全部作り上げて「これでどうだ」と言うよりは、なるべくご意見をお伺いして。もちろん入れられないものも当然あるでしょうが、誠意を持って対応するということは非常に重要なことだと考えております。

 いま、尖閣の問題で国会が緊張しておりますので、それと結び付けて議論が行われることもあるかと思いますが、国民の立場に立てば補正予算についてしっかりと各党が協議していい案を作るということに対して、私はそれが間違ったこととはまったく思っていないので、ぜひ一緒にできるところはやっていきたいと思っております。

【記者】ずっと本会議と予算委員会だけやって、一般法案が動かなくならないか。それで、10月の会期1か月分くらいが終わってしまうのでは。

【幹事長】いろいろな前提に立ってのご質問ですから、具体的にお答えするつもりはないのですけれども、国民生活に非常に関係のある法案も多いし、国にとって重要なものもたくさんあります。そこはしっかりと、いろいろな、もちろん補正予算の審議も重要ですが、それと平行して、しっかり国会で議論していただきたい。私はそれが、国会議員たるものの責任ではないかと思っております。

【記者】一昨日、公明党や自民党と補正予算について意見交換する会合が流れた。どういう説明があったのか。流れたことをどう受け止めているか。

【幹事長】私が説明を受けたわけではありませんので、ここでお答えするものではありません。いろいろな理由があって、今日予算委員会があることも関係したのかと思います。ぜひ、国家、国民の立場に立って、話を聞くだけで、協議をしようといっているわけではないので、話くらい聞かせてもらってもよいのではないかと思います。粘り強く、お願いしていきたいと思います。

○公明党大会への出席

【記者】明後日の公明党の定期大会に、だれか出席する予定はあるか。招待状は来たか。

【幹事長】私は承知しておりません。私に来たのであれば、私にあがってくると思いますが、私には、そういった招待状が私に来ているというふうには受け取っておりません。ほかのことについては、ちょっと私はわかりません。事実関係をここでいきなり聞かれても、私はお答えできません。

○東京地検特捜部の判断について

【記者】東京地検特捜部が今日、(小沢元幹事長の資金管理団体をめぐる)平成19年度分の政治資金収支報告書の虚偽記載事件について不起訴と判断した。
見解を。

【幹事長】検察がそういうふうに判断したということですから、そのことは民主党にとって喜ばしいことであると思います。それ以上のことは、まだもう1件が、まさしく検察審査会で議論されておりますので、そういう手続きがいま進んでいるなかで、何か幹事長として発言することは控えたいと思います。

【記者】代表選をめぐって、岡田幹事長は当時、大臣だったが、起訴される可能性がある人が代表選に出るのは望ましくないと、小沢さんについて言っていた。今もその認識に変わりはないか。

【幹事長】起訴される可能性があるということは、総理になったときに起訴されるというのであれば、これはやはり、日本の民主主義に大きな傷を負わせることになりかねないということですから、その気持ちに変わりはありません。

【記者】検察審査会は2004年、2005年分(の判断)が残っているが、検察の捜査としては、今日で事実上、終結ということになる。小沢さんに対してこうした嫌疑がかかり、捜査をしていたということに対する党の総括、および、岡田幹事長の、小沢さんに対する政治的な責任についての見解は。

【幹事長】先ほど申し上げたとおり、まだ検察審査会が手続きを行っているところですから、現時点で申し上げることはございません。

○国会運営と補欠選挙対応

【記者】どのように国会運営を考えるか。

【幹事長】誠心誠意行う、ということです。「どのように」と言われても、相手のあることですから、すべていまお話するわけにはいかないと思います。

 大事なことは、国民の立場に立ってわれわれ国会議員が責任を果たす、果たさなければならないということです。議論は大いに行うべきだと思いますが、そのことによって、現在の経済状況のなかで、補正(予算の成立)が遅れるとか、成立しないといったことがあってはならない、そういうふうに考えております。

 しかも中身は、そう大きく変わらないわけですから、ここは大局的な見地に立って、お互いに協力していかなければならないと思います。

【記者】5区で応援を行った際、今後、業界と縁が深い国交省、農水省の閣僚は応援に入れないという発言をしたようだが、意図は。

【幹事長】正確には、そういうふうには申し上げておりません。大臣が入るということは、当然、それはご要望があれば、幹事長として考えなければいけないと思います。ただ、街頭演説をするなど、そういう場で、知名度のある政治家が、大臣であったとしても、演説をして、応援するということはあるかと思いますが、所管する業界に対して、にらみを利かせるような、そういう古い政治はやらない。そのことを、幹事長の考え方として申し上げたところであります。

【記者】比例区で選ばれた議員が辞職して選挙区から出直すことをどう考えるか。

【幹事長】党としては、基本的にはそうあるべきだという考え方だったと思います、私の記憶では。つまり、違う選挙なので、小選挙区で立候補したいということは、当然認められるところだと思っております。

 有権者の中には、せっかくバッジをつけているのに、どうして外して、また選挙をするのかという感覚をもたれる方もいるかと思います。しかし、違う選挙であるということです。わが党でも、今までも、そういう形で出馬した候補者はいるわけですし、むしろ、そちらのほうが望ましいという議論を、かつて私が幹事長の時代だったか代表の時代だったか、していた記憶があります。

【記者】参院選後、初の国政選挙である補選の位置づけと、勝敗が今後の政権運営に与える影響を。

【幹事長】民主党としては、いい候補者を擁立することができましたし、しっかりと、選挙は有権者に訴える場でもありますので、いい選挙をして、結果も出したいと考えております。相手は、いわゆる大物議員でありますので、簡単なことではありませんが、いい結果を出すチャンスは充分にあると思います。いずれにしても、まだこれからです。本当の活動というのは、スタートしたばかりですから、何とか頑張って、力をあわせて、いい結果を導きたいと思っております。

 それが政局に及ぼす影響とは、いろいろな見方があると思いますけれども、私は従来から、個々の補欠選挙の結果を、こう、それでよかった悪かったといったことで、あまり言うべきではないと、そういうふうに思ってまいりました。今回も、しっかり結果は出したいと思っておりますけれども、勝ったからどうだとか、負けたからどうだと、声高に言うつもりはありません。

○陳情のシステム

【記者】陳情を幹事長室で一元化する方針を、若干見直すと聞いているが、検討状況は。

【幹事長】基本的な構造は、あまり変えるつもりは無いのですが。従来副幹事長がそれぞれ深く関わっていましたが、もう少し党全体で分担したほうがいいかな、と。担当の委員会もそれぞれありますので。そういったところ、あるいは政調との連携もきちんと図れるような、そういう仕組みとして構築できないか、いま党内で議論を行っているところです。

【記者】昨年の冬には、暫定税率の話もあった。一元化することのメリットは。なぜこれを続けるのか。

【幹事長】それは、責任を持って、党として、そうした様々な要請があるときに、それについて対応していくと。対応した結果、常にイエス、というわけではないですが、いただいたいろいろなご意見について、しっかりと答えを出すということをやっていくために、幹事長部局というものが役割を果たすということであります。

 いろいろな中身がありますが、重要なものは私や枝野幹事長代理や、長妻筆頭副幹事長が当然関与しなければならないと思います。ただ(幹事長室で)全部を抱え込むのかというと、そういうことではなかろう、と思っているわけです。

○行政刷新会議による事業仕分け

【記者】今日夜の行政刷新会議で、仕分け人が正式に決まる。党の若手の議員がかなり入ると言われている。期待することは。

【幹事長】ぜひわかりやすく、国民目線で、行政改革というか、ムダ遣いをなくすための作業をやっていただきたいと思います。まだ政治家になって間もないといいますか、当選回数の少ない議員の皆さんにも、よく・・・。これはなかなか簡単なことではありません。仕分けといっても、誰が見ても「いらない」と言えるものは、もちろんそういうものも、ないわけではありませんが。7割の人は「必要ない」と言っても残り3割が「強く必要だ」と言うケースなど、むしろ、完全に割り切れないものがたくさんある。それを、どこかで政治判断をしなければならないわけです。そのためにも、よく勉強をして、深い知識に基づいて、最終的な政治判断をしてもらいたい。トレーニングの場でもあります。いい加減な答えを出せば当然、国民から批判をいただくわけですから、しっかり勉強の場ということで頑張ってほしいと思います。

○連合との関係

【記者】連合とどういうふうに付き合っていくのか。

【幹事長】どういうふうに、という質問は非常にお答えしにくいのですが、連合は、民主党にとって非常に重要な理解者であり、支持していただく方の集まりですから、もちろん非常に大事だと考えております。ただもちろん、連合は働く人たちの労働組合、民主党は政党であります。多様な人々によって支えられている民主党ですから、必ず意見が一致するということではありません。違うこともある、そのときはしっかりとお互いに議論して理解を深めなければならない。そういう場面も、当然あると考えております。

【記者】特に、岡田幹事長になって、連合と政府が協議したり、党のほうで説明に行ったりしていると思うが、そういうことの回数を減らそう、増やそうという考えはあるか。

【幹事長】特にありません。必要があれば会いますし、意見交換もしたいと。私が代表のときにも、連合との関係は、非常にうまくいっていたと思います。といって、必要以上に近づいていたということでもない。お互い信頼関係に基づいて、しっかりいい関係が構築できていたと思います。なにか連合との関係で、悩むことは私、あまりありません。

 もちろん、関係する団体は連合だけではありませんので、今日も札幌から帰ってから、いくつかの支持していただく団体をまわっておりましたけれども、それぞれ行けばご意見が出てまいります。その中に民主党として受け入れられるものも、そうでないものもありますが、重要なことは、国民の立場に立って、何が必要なことかを判断していく。あとはお互い、コミュニケーションをよくして、意見交換をしっかり行うなかでご納得いただくことが重要だと思っております。

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