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2010/11/29
岡崎大臣から菅総理(代表)に「国と自治体が一体的に取り組む待機児童解消『先取り』プロジェクト(案)」を手交
潜在的な保育ニーズを考慮して待機児童解消を積極的に図る「先取り」発想へ




 29日午後、第4回待機児童ゼロ特命チーム会議を開催。同チーム主査の岡崎トミ子少子化対策担当大臣から菅直人総理(代表)に「国と自治体が一体的に取り組む待機児童解消『先取り』プロジェクト(案)」を手交した。

 「国と自治体が一体的に取り組む待機児童解消『先取り』プロジェクト(案)」は、これまでの待機児童がいるから保育所を整備するという「後追い」発想から、潜在的な保育ニーズを考慮して待機児童解消を積極的に図る「先取り」発想へと転換、既存の制度に縛られない「多様で柔軟な保育サービス」の確保、「場所」の確保、「人材」の確保と、様々な手段をパッケージで実施していくもの。平成23年度では、待機児童解消に先進的に取り組む自治体を対象にモデル的に実施、約3.5万人分の保育サービスの供給増を促進する。これにより、保育サービス従事者約1万人の雇用創出が期待されるとともに、保育サービスの利用により最大で約3.5万人が就労可能に。なお、このための財源として約200億円が必要になると見込まれるとしている。

 待機児童の解消は、雇用の創出において有効であるとともに、子育て世代の育児と就労支援や少子化対策の推進の観点から有効で重要なプロジェクトだと改めて説明。こうした課題をもって「待機児童解消『先取り』プロジェクト(案)」をとりまとめたと述べ、菅総理(代表)に手交した。

 菅総理(代表)は、「10月の終わりの第1回会議から約1カ月、こういったまさに『有言実行せよ』という中身をとりまとめていただいた」と謝意を示したうえで、「このテーマは誰が見ても何故需要があるのに待機児童が増えるのだろうかというごく自然な疑問からスタートした。分析の結果、(保育所が)足らないから増やすとさらにもっと預けたい人が出てくるという、後追いだった」として、この矛盾を見極め実行可能な中身につなげる内容だと評価。「全国一律ではなく手を挙げた自治体から進めていくという実現可能なかたちでまとめていただいた」と述べた。

 こうしたなかで、子どもを預けるための保育所をつくることで保育士などさらなる雇用を創出、子どもを預けることによって母親たちが仕事に出られるようになり所得の増加、さらには子どもを預けられるなら子どもを産むという世帯も増加し少子化対策にもつながるととの見方も菅総理(代表)は示して、「一石三鳥」の対策になると強調。厳しい財政状況ではあるが、「雇用、雇用、雇用」、「チルドレン・ファースト」はそれぞれ菅内閣の最重要政策だとして、「その政策を実現するための財源をしっかり捻出し、来年度から目の見える形でスタートできるよう、最終的には自身の判断で予算を決定する。皆さんに負けず頑張っていく」と強い決意を語った。
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