2011/01/22
枝野長官、振興策によって伸びる沖縄の潜在力に期待 負担軽減と危険性の除去に力注ぐ考え示す
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上から平和記念公園内の平和の礎、平和の火、平和記念堂を視察する枝野長官(糸満市)
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沖縄訪問2日目の枝野幸男官房長官は22日朝、糸満市の平和記念公園を訪れ、国立沖縄戦没者墓苑で献花し、平和の礎や平和祈念堂をまわり、沖縄戦で犠牲となった戦没者を追悼した。
枝野長官は続いて、うるま市にあるIT津梁パークを視察し、IT(情報通信)産業の高度化のための拠点整備のなかで、関連企業の施設への入居状況など、産業分野での振興について、現状や課題に耳を傾けた。
また枝野長官は午後には宜野湾市の嘉数高台公園の展望台を訪れ、米軍の普天間飛行場を視察。沖縄防衛局長から飛行場の周辺地域の騒音や危険性などに関する説明を受け、普天間飛行場周辺の実態を把握した。
さらには沖縄県の港湾で物流の拠点となる那覇港旅客ターミナルの増設と2010年10月に完成した那覇空港新貨物ターミナルをそれぞれ視察。その2区間を海底トンネルでつなぎ平成23年度内に開通予定の沈埋トンネルの工事現場にも訪れ、沖縄県の物流、交通インフラ整備の現場を見て回った。
全ての視察日程を終えた枝野長官は那覇空港で記者団から沖縄訪問の感想を求められ、「沖縄の戦争の問題、基地の問題を認識しているつもりだが、改めて直接拝見させて頂いたことでその重みと実感を持った」と述べるとともに、「IT津梁パークや物流関係で沖縄の今後の潜在力に大きな期待を持てると確信した」と成果を述べた。
また普天間飛行場の周辺住民の危険性や騒音状況については、「今日は航空機の離発着は少なかったようだが、周辺住民に対する危険性の除去、騒音の対応をしっかりやっていかなければならないと強く感じた」と率直に答えた。普天間移設に関しては、「知事や議長からも話を受け、危険性の除去、騒音対策は本当に大切であると感じた。政府・内閣の一員として政府の方針に基づき、沖縄の皆さんの思いをどう受け止めて行くことができるか、努力していかなければならない」と答えた。
最後に枝野長官は、今後の沖縄振興策についての構想を問われ、「今日視察したITの観点でも物流の観点でも、沖縄の持っている地理的条件、高齢化が進む日本の中で沖縄は若い県であることを含めて、これからの沖縄の振興は日本の他の地域をリードするようになるのではないか」との見方を示した。同時に、アジアに開かれた日本のなかで最もアジアに近い地域としてプラス面を活かして振興が進んでいくように地域の皆さんと相談して行きたいとの抱負を語った。
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左から普天間飛行場視察(宜野湾市)、那覇港大型旅客ターミナル、沈埋トンネル視察(那覇市)し、説明を受ける枝野長官
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