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2011/03/13
菅直人総理(党代表)会見「国民の皆さまへのメッセージ」
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菅直人総理(党代表)は13日夜、首相官邸で会見し、「国民の皆さまへのメッセージ」を発信した。全文は以下の通り。
地震発生から3日目の夜を迎えました。被災された皆さん方に心からのお見舞いを申し上げます。また、被災地をはじめ、国民の皆さまには大変厳しい状況にある中で、冷静に行動をしていただいていることに対して、感謝と心からの敬意を表したいとこのように思います。
昨日に続いて今日1日、人命の救出に全力を挙げてまいりました。これまで自衛隊や警察、消防、海上保安庁、あるいは外国からの支援も含めて約1万2千名の方を救うことができました。本日の救援態勢を少し紹介致しますと、自衛隊は陸海空で5万人が展開し、10万人体制を準備をいたしております。また警察官は全国から2500名を超える皆さんが被災地に入っていただいております。消防救急隊は1100隊を超える隊が現地に入っております。さらに災害派遣医療チームも200を超えて現地にお入りをいただいております。
食糧、水、毛布などの搬送は陸路がかなり制約をされていますので、空路、さらには海路も検討しておりますけれども、そうした搬送に力を入れております。さらに激甚災害の指定を行い、追加的な法律的処置も考えております。
こうした中、皆さまにご心配をおかけしている福島原発については、憂慮すべき状態が続いております。この点については後ほど枝野官房長官の方から詳しくご報告をさせていただきます。
そこで国民の皆さん。皆さんにご理解をいただきたい、お願いしたいことがあります。この福島原発を含め、多くの発電所が被害を受け、東京電力および東北電力管内の電力供給が極めて厳しい状況にあります。国としては、両電力会社に他社からの調達など最大限の努力を指示しております。また、産業や家庭での節電もお願いをいたしております。
しかしながら、近日中の復旧の見込みが立たないことから、こうした努力だけでは電力の供給不足に陥り、そのままでは域内全域で大規模停電に陥る恐れが出てまいりました。突然の大規模停電が国民生活、あるいは経済活動に与える打撃は極めて甚大であり、何としても避けなければなりません。このため、私は東京電力に対して、明日から東京電力管内で計画停電を実施することを了承いたしました。詳細はこの後、経済産業大臣から説明をいたします。
国民の皆さんに対して、大変なご不便をおかけする苦渋の決断であります。電気が切れるだけでなく、場合によっては、そのことがガスや水道など他のライフラインへの影響、また医療や保健機器の利用など、さまざまな悪影響も考えられるところであります。停電に伴うこうした不安に万全の対応を講じて臨むべく、この問題について特に政府として対策会議を立ち上げたところであります。
しっかりとした対応を講じてまいりますので、そして情報を提供してまいりますので、ぜひともご理解をいただいて、この停電に対して皆さんの生活を守っていくよう、それぞれ工夫をお願いをいたしたい、このように思うところであります。
私は今回の地震、そして津波、そして原発の今の状況など、戦後65年間経過した中で、ある意味で、この間で最も厳しい危機だと考えております。果たして、この危機を私たち日本人が乗り越えていくことができるかどうか。それが一人ひとり、すべての日本人に問われていると、このように思います。
私たち日本人は過去においても厳しい状況を乗り越えて、今日の平和で繁栄した社会を作り上げてまいりました。今回のこの大地震と津波に対しても、私は必ずや国民の皆さんが力をあわせることで、この危機を乗り越えていくことができる、このように確信をいたしております。
どうか、お一人おひとり、そうした覚悟をもって、そして、しっかりと家族、友人、地域の絆を深めながら、この危機を乗り越え、そしてよりよい日本を改めて作り上げようではありませんか。そのことを心から全国民の皆さんにお訴えをし、私の皆さんへのお願いとさせていただきます。どうか、よろしくお願いします。
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