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2011/03/21
東北地方太平洋沖地震対策本部役員会を開催




 民主党は21日午後、党本部で東北地方太平洋沖地震対策本部(本部長・岡田克也幹事長)役員会を開催し、今後の被災者支援の取り組みなどについて意見交換した。

 岡田幹事長は本部長としての挨拶の中で、同日午前中の避難所激励とあわせて18日からスタートした「各党・政府震災対策合同会議」「同実務者会合」について報告。「各党から大変良い意見をいただいている。ここで共通認識ができていけば、その後の法律づくりや補正予算にも反映できるので、この場を大事にして進めていきたい」と述べた。

 政府からは玄葉光一郎国家戦略相、仙谷由人官房副長官、芝博一総理補佐官が出席し、20日に立ち上がった「被災者生活支援特別対策本部」(本部長・松本龍防災相)の機構と役割などについて詳しく説明した(資料参照)。

 また、計画停電による国民生活への影響を緩和するための対応策として(1)被災地(災害救助法指定地域)や被災地への物資輸送に必要な空港・油槽所を停電対象外とするほか、国の中枢機能の集積、国の安全保障上極めて重要なもの、国の基幹的機能に関わるもの、生命・身体に直接関わるもの――で自家発電設備や電源車配備といった代替手段がない地域・施設等については技術的に可能な範囲で最大限対象外とする(2)自家発電設備を保有していない病院に対しては、東京電力は自治体からの情報や個別問い合わせを考慮して電源車を派遣、東北電力は被災者対応上重要と思われる病院をできる限り停電対象から除外する。在宅で人工呼吸器を使用している患者については、厚生労働省が県や医師会、医療機器メーカーを通じて主治医に注意喚起し、医師・患者からの問い合わせには両電力会社がコールセンターで対応する(3)鉄道の運行への影響については、変電所の運用やダイヤ編成等を改善して対応する――との考え方を政府と東京電力・東北電力でまとめたと報告した。

 このほか、被災地の市役所等では職員自身が被災で大きなダメージを受けたり、24時間のフル稼働状態が長期化して職員が疲労困憊していることから、自治体の要請を受けて国として出先機関の職員の自治体への派遣、他の自治体からの応援などを検討していくとしている。

 ボランティア活動と政府との連携については、内閣官房震災ボランティア連携室(室長・湯浅誠内閣府参与)が準備を進め、22日にも「助け合いジャパン」のウェブサイトをオープンすると報告された。

 党側からは、党対策本部に寄せられた各種要請が960件に上ること、ここにきてガソリンの入手困難や計画停電、放射性物質による野菜の汚染などについての対策要請が増えていると藤村修対策本部事務局長(幹事長代理)が報告。

 党としてのボランティアとの連携については、渡辺周国民運動委員長が、すでに準備室を立ち上げ、宮城県などに先遣隊を派遣しており、22日以降、被災県ごとの担当議員を決めて当該県連との連絡に当たり、ボランティアのマッチングや派遣などの後方支援を強化する考えを表明した。

 参加者からは、震災被害を直接受けていない西日本などでも生活必要物資や建設資材などの品薄状況が一部に見られることから、「売り惜しみ」や「便乗値上げ」などの行為が横行しないよう、政府の関係機関としての監視・対応を強めるよう求める声が出された。

 党対策本部では、23日昼に全議員に呼びかけての総会を開催する予定。
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PDF 被災者生活支援特別対策本部関係資料
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