2001/02/21
野呂田衆院予算委員長解任決議案を提出〜賛成少数で否決
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●「審議充実よりも時間消化優先」佐藤観樹議員が趣旨説明
民主党は21日午前、自由党・共産党・社民党と共同で、2001年度予算案審議をめぐり、自民党の野呂田芳成衆議院予算委員長が公聴会日程を野党反対のまま決めたことなどに反発し、同委員長の解任決議案を衆議院に提出した。
午後1時からの衆議院本会議で佐藤観樹予算委員会筆頭理事が決議案の趣旨説明を行った。
佐藤議員は提案理由として、次の4項目をあげた。(1)KSD汚職事件や機密費横領事件の真相解明のために野党が要求してきた、村上正邦参院議員、額賀福志郎衆院議員、松尾元外務省要人外国訪問支援室長らの証人喚問、関係資料の提出に全く応じない。(2)2月9日に自民党の林省之介議員が衆院予算委員会で社民党の辻元清美議員を誹謗中傷する文章を委員会内で配布した行為について、厳重注意の決着まで10日もかかり迅速な対応を行わなかった。(3)2月18日に講演で太平洋戦争を大東亜戦争と呼んだ上で、その戦争がアジア諸国の独立を助けたという日本の侵略行為を正当化するかのような発言を行い、予算委員会審議にさらなる混乱を招いた。(4)19日の予算委員会で、野党の質疑時間中に公聴会日程の強行採決を行い、20日の予算委員会を与党単独で開いた。
佐藤議員は、これらの暴挙を「参議院選挙の結果を心配するあまり、党利党略で国会日程を定め、予算審議の充実よりも、とにかく早く通しさえすればよいとする与党の圧力に屈した結果だ。一日も早く予算を成立させ、森総理の退陣を促そうという政略だ」と分析してみせ、委員会の審議を正常化するには野呂田委員長の解任以外に解任の道はないと主張した。
各党の賛成・反対討論の後、記名採決が行われた結果、賛成少数で解任決議案は否決された。
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