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2001/02/27
<KSD疑惑を衆院厚生労働委で追及>単純労働を強要するアイムジャパン=井上和雄議員
2月27日の衆院厚生労働委で質問に立った井上和雄議員は、KSD事件に関連して中小企業国際人材育成事業団(アイム・ジャパン)の外国人の研修生問題について追及した。「KSD事件の発端になり、村上正邦元労働相や自民党との癒着のなかで外国人の受け入れが広がった」と分析。同時に「インドネシア政府をも巻き込んでいるのではないか」として、インドネシア研修生とインドネシア労働省との間で交わされた誓約書の存在を提示した。

 そこでは、@研修生はインドネシア労働省に日本の研修プログラムに参加する保証として自分の卒業証書の原本を預託すること、A規則違反によって研修プログラムを去る場合、預けた卒業証明書を取り戻すために、研修参加費を払わなければいけないと2点が規定されている。

 井上議員は「こうした文書が政府発で出されるということは、アイム・ジャパンとインドネシア政府とはよほど密接な関係にあるはず」とし、できるだけ早く現地調査を行い、実態を明らかにしていくべきだと述べた。

 また、アイム・ジャパンの経理の不明瞭さや研修内容について言及。特に「研修とは名ばかりで単純労働にすぎない」と実態を指摘。残業できないという規定をたてに、時間超過分を支払わないタダ働きの強要も存在すると問題提起した。「要するにピンはね構造。政府はきびしく捉えるべき」として、法務省にも立ち入り調査を行うべきだと迫った。
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