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2001/02/28
<村上正邦前議員証人喚問>簗瀬進議員の尋問(全文)
●簗瀬 民主党新緑風会を代表して質問する。村上さん、これからあなたを証人と呼ばなければならない。私は証人喚問に先立って人間村上に触れようと思い、あなたの著書を読んだ。「汗にむくいる」という本の中に、「タンポポと明子」という一節がある。そのときの真心を私は信じたい。どうか、何をあなたをそうさせたのか、何があなたをそう変えていったのか、どうか隠さず真実を語っていただきたい。

 まず、さきほどの委員長の質問に答え、「一身上の都合として、国民、国政の混乱、参議院の皆さんということをあげた。今の鴻池議員の質問でも、自民党の皆さんに迷惑をかけたとおっしゃった。言うなれば仲間内のことだけじゃないか!。あなたが本当に謝るべき相手は誰か考えていただきたい。

 あなたと古関氏の行動は、公益法人を隠れ蓑にしながら、中小企業者の善意と浄財を食いつぶしていったことは間違いないじゃないか。まじめなKSD会員は涙を流しながら、怒っているんです。またものつくりを真剣に考えた若者は、ものつくり大学に入ろうとした。その若者たちの目指す大学が汚辱にまみれてさせてしまったではないか。このような部分に対して、まずあなたは真っ先に謝罪をすべきではないですか。
証人の所感をききたい。

●村上 まったくその通りでございます。国民の皆さん、KSD会員の中小企業の皆さん、そしてものつくり大学に直接問題があるとするならば、この大学に日本のために必要だと心血を注いでこられた皆さん、そして、この大学に入試をなさって、これから学ぼうとなさる皆さんに、今のこの問題が起こったというその責任の一端が私にあると思っている。
 しかし、私は先生がおっしゃるように、なにか犯罪者のような、「たんぽぽ」というのは明子という娘に贈った詩の一節だが、その気持ちは今も変わっておりません。私は犯罪者ではございません!。

●簗瀬 証人は今年になって2回、資金管理団体「正邦会」の収支報告を訂正された。合わせて5171万円の巨額だ。これはまさに、KSDグループからの長年のあなたの尽力に対する報酬ではないのか。

●村上 ちょっと相談させてください。今の尋問に対して、訴追の恐れがあるので、控えさせていただきたい。

●簗瀬 さきほどあなたは委員長の質問に対して、私の身は潔白であって、その潔白を司法の場で明らかにしたいとおっしゃったではないか。証言拒否ということは訴追の恐れがあるということ、全く矛盾しているではないか。どういうことなんですか。

●村上 訴追と言うことは、その犯罪事実を認めたことではない。そしてここは、あなたが詰問をなさるように、裁判所でもなければ、捜査機関でもない。私は証言を控えさせていただく要件は十分に備わっているので控えさせていただいている。

●簗瀬 先ほど、証人は比例の順位の話をされていた。平成10年の4度目の当選で、証人は自民党で2位であって、1位は党外の方であったので、事実上の党内では1位だった。そのような順位付けの際の基準、「新規党員2万人以上・後援会員100万人以上」という基準があったのですか、確認したい。

●村上 当時はそれが登載基準だった。

●簗瀬 平成10年の時に、あなたの順位づけに基準とされたあなたの獲得党員数、後援会員数をあきらかにしてほしい、

●村上 後援会は320万だ。党員は7万と9万だから、16万人と記憶している。

●簗瀬 その16万人獲得党員のうち、KSDにお世話になったのは何万人か。

●村上 平成10年は9万だったと報告を受けている。

●簗瀬 9万ということは、党費はいくらか。

●村上 党費はいくらかといわれますと、一応(一人)4000円だと思っているが、この4000円の中から、いろいろございますが、一応4000円と見ていいのかと思う。細かいことは存じていない。

●簗瀬 4000円と計算して、3億6000万円となる。たいへんな金額だ。その獲得は誰にしてもらったのか。KSDの古関さんあるいはKSDグループがやってくれたのではないか。

●村上 具体的には私は後援会、党員づくりには関与していない。それは選対事務所というものができまして、そこでいろいろと選対のメンバーが決めていくことでやっている。当時(参議院)幹事長だったので、自分の選挙のことよりも全体のいろいろな仕事、他の人の選挙のことにはいろいろと時間を割いており、自分の選挙についてはほとんどお任せだった。

●簗瀬 今証人は党員と後援会の勧誘については私は知らないとおっしゃったが、証人にこのようなものを示したい。これは現物です。「村上正邦先生を支援する署名のお願い、豊明会中小企業政治連盟」。先ほど証人が口に出した、豊政連の正式名称だ。その下に、村上正邦後援会として、袋の中にいろいろな書類が入っている。この書類です。「参議院自民党幹事長 私たちは村上正邦先生を支援します。KSD・豊明会会長古関忠雄」そして下に「村上正邦後援会」。これは、まさしくあなたの後援会とKSD豊明会の古関さんが協力しながら、後援会の拡大をやっているという明瞭な証明ではないか。そして、さらにご丁寧なことに、「電話が来年3,4月頃までにかかることがございます。その際には、自民党を支持する、村上さんを支援しているというように、お応えくださいますようお願いします」とまで出ている。これは幽霊党員をチェックされた場合に、このように答えろと言う指示している文書ではないか。こういう文書がある以上、あなたは党員づくり、後援会づくりに私は知らないとは言えないはずだ。

●村上 何を根拠に私がそれを勧誘し知っているとおっしゃるのか。私自身が一番良く知っている。それは選対をつくっていただいて、そういう細かいことをしている。私がそこでいちいち指示をして、ああだこうだ、ああそうかと報告を受けてやるような、そういう党幹部の責任を持ってやるということになれば、自分のことはできない、それほど忙殺されているということをひとつ知っていただきたい。

●簗瀬 自民党の東京都豊明支部の存在を知っているか。

●村上 存在というよりも、そういう呼称はきいております。

●簗瀬 自民党豊明支部はどこにあるか、ご存じですか。

●村上 所在地は知りません。

●簗瀬 まさに、豊政連と同じ、住友不動産両国ビルの7階に隣り合わせるように、この豊政連と豊明支部は同じところにあるのです。知らないんですか。

●村上 私は一度、お尋ねしたことがあるのかなと言う程度のこと。それが豊政連東京支部であったのか、豊政連だったのか、その記憶はない。たまたま近くに行ったので、あそこに豊政連があるので寄ろうかという程度のことです。

●簗瀬 自民党豊明支部と豊政連が同じところにあることはお認めになった。
そういう中で、さらに質問するが、豊政連の事務総長が誰だったかご存じか。

●村上 ちょっと訂正するが、一緒にあったかどうかまでは私は言っていない。事務総長は中村さんだ。

●簗瀬 すでに逮捕済みの中村勝彦さんだ。中村さんは、あなたの秘書役ということで、ものつくり大学の視察のために、いっしょにヨーロッパにいっていますね。

●村上 秘書役という一部報道がされていたが、中村さんは私の秘書役ではないし、そういう実態もない。

●簗瀬 すでにこの中村さんが中心になって幽霊党員をたくさん作ったといわれている。その中には、石川五右衛門さんとか徳川家康さんとかいらっしゃるという、たいへん多彩な党員がいるとの報道がされている。ここに自民党の入党申し込み書がある。すでに衆議院で菅さんが質問しているが、5枚綴りの申込書の中に、必ず紹介議員欄がある。すなわち、幽霊党員はあっても幽霊議員はない。この豊政連が集めていた党員というのは、村上さんのための党員であったのではないか。

●村上 推薦は受けているが、それが即、私の党員と言うことではないと思う。党員は自民党の党員であり、村上正邦の私兵ではない。

●簗瀬 平成10年の5月、古関氏本人が自民党の政治資金団体である国民政治協会に合計5000万円を寄付している。そして、その年あなたは自民党から例年の倍以上の1億600万円の寄付を受けている。この古関氏の寄付はあなたが頼んだものですね。

●村上 頼んだことと言うよりも、いつ頃の時点か、古関さんが国民政治協会に寄付をしたことは聞いた。

●簗瀬 平成6年3月23日、豊政連の総決起大会があったが、その同日付けで中傷企業対策委員会の設置に関する請願があった。その紹介議員に村上証人がなっていることは間違いないか。

●村上 間違いない。

●簗瀬 ものつくり大学については同僚の櫻井議員が質問する。
関連URL
  記事
 http://www.dpj.or.jp/news/?num=2125
  櫻井充議員の尋問(全文)
 http://www.dpj.or.jp/news/?num=2124
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