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2001/12/10
「倒産は改革の成果ではない、無策の結果」羽田特別代表が首相の論評を批判
民主党の羽田孜特別代表は10日の定例記者会見で、民事再生法の適用申請を行った青木建設について、小泉首相が“不良債権処理が順調に進んでいる現われだ”と論評したのに対し、「倒産は改革の成果ではない」ときびしい口調で否定。「むしろ、何もしなかったことの結果だ」と切って捨てた。
 
 政府の対応策として、羽田特別代表は情報開示の必要性を指摘。「BSEの風評被害よろしく、どういう状況かを国民に提示しないと、日本経済に不安を増幅することになりかねない。経済指標の下降を招く」と分析。同時に、本格的な雇用創出の必要性を提起した。
続けて羽田特別代表は、小泉首相が政府提出法案について、与党の事前審査を経ないで提出することもあり得るとしている点について、賛同する姿勢を示したものの、「党と組織を使い分けながら行っている今の状況では、(自民党は)大混乱に陥りかねない」とも指摘した。

 これに関連して、11月28日に行われた党首討論で特殊法人改革の断行を表明しながら、その前日に自民党幹部と密かに会談して道路族との妥協を図っていた小泉首相の姿勢について、特別代表は「与党の幹部でもない人との、まさに密室談合により、道路4公団の統合後の民営化は180度転換されてしまった」と強く批判。

 「なぜそう決まったのか、なぜあのような形で決定が下されたのか、全く見えないのも問題である」と指摘した上で、議院内閣制のあり方を十分に吟味し、整合性がとれる形で、政府提出案が成立していくよう制度を整えていくべきだとの見解を示した。
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