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2001/05/15
「不法入国問題では恐れて、ひるんで、とらわれて」〜海江田議員が予算委で質疑
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15日の衆議院予算委員会で、民主党の海江田万里衆議院議員が質問に立った。
冒頭で海江田議員は、未納者が264万6000人に上り空洞化しつつある国民年金について質問。前日の予算委で小泉首相が「民間の個人年金と比べて、公的年金は非常に有利」と答弁した点について、海江田議員は「損だ得だという前に、未納者が増えると、まじめに払っている人の基礎年金負担分が増えてしまう深刻な状況。そうした認識をもつべき」と指摘した。そして、1999年の3月の時点で30歳以下の人は支払った保険料よりも受け取れる年金額が少ないことが判明している点を考慮し、「年金制度についてしっかりとした方向性を早急に提示すべき」と主張。
また、海江田議員は、年金福祉事業団が全国に13ヶ所に建設したグリーンピアの建設費・厚生労働省の天下り役人への給料支出など、国民年金保険料の収支を明らかにするよう求め、首相も「会計を明らかにする視点を大事にする」と答弁。海江田議員はさらに、国民年金保険料の支払い期間が25年というのは長すぎるとして、フリーターの急増や雇用の流動化がされるなか、支払い期間の短縮も検討課題のひとつとなると提案した。
続けて、来日したアーミテージ米国務副長官との会談を急遽キャンセルし、国会図書館で休んでいたとしている田中外相に対し、「官僚との対応など内向きのところに力を注ぐのではなく、外交の責任者として本来の仕事の場で頑張ってほしい」と激励。
都市再生に関して、海江田議員は首相の所信表明演説のなかで、「都市の魅力と国際競争力を高めるとしているが、バリアフリーの問題が抜け落ちている」と指摘。高齢化社会となる21世紀の都市再生に不可欠だと提案した。
最後に、朝鮮民主主義人民共和国の金正日総書記の長男と見られる男性らが不法入国を図った件について質問。政府がとった処置について、小泉首相が「総合的に判断して、すみやかに混乱なく適切な処置が行われた」とくり返した点について、「多くの国民は納得していない。これまで森総理が行ってきた何ら理解できない説明とまったく同じ」と批判。海江田議員は旅券に記載してある名前を確認。幼児を除く旅券上の名前・年齢は明らかになったが、入国管理局長は「もろもろのことを考えて最低限のことを申し上げている。この辺でご勘弁お願いしたい」と泣きを入れる一幕があった。
海江田議員は「総理は処理が長引けば内外に予期しない混乱が起こるとしているが、どういうことを念頭においての答弁か」と質問。さらに、「恐れず・ひるまず・とらわれず」をキャッチフレーズとする小泉首相なのに、これでは「恐れて・ひるんで・とらわれている」だと皮肉り、「これでは国民に対して、見ざる・言わざる・聞かざる」だとまとめ、質問を終えた。
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