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2001/05/21
<参院予算委>医師会の抵抗を退け医療制度改革断行を〜今井議員
21日、参議院予算委員会の質疑において、民主党の今井澄議員が発言に立ち、医療改革やハンセン病訴訟問題について政府の見解を質した。

 今井議員は、国の強制隔離政策を違憲とした熊本地裁判決に対する政府の対応が注目されているハンセン病国家賠償訴訟問題をめぐって、「坂口大臣も当初は控訴しないと言っていたのに、法務省の巻き返しで控訴の意志を固めたなどと報道されている。官僚の抵抗に政治が屈するという日本政治のガンの構造そのものだ。大体、これまでに例がないから控訴する、などという理屈はどう考えてもおかしい」と述べ、控訴断念を強く求めた。しかし、小泉首相は「患者の皆さんの痛みを考えながら適切に対処したい」、坂口厚労相は「真剣に悩んでいる」などと答え、森山法相も「慎重に考慮して対処したい」などと述べるにとどまった。

 また、過酷な研修医制度など医療制度改革が遅れていることについて取り上げた今井議員は、その原因が日本医師会の要求に自民党が屈していることにあると指摘。医師会と自民党の癒着の事実を具体的に挙げながら、「こんなことで改革ができるのか」と追及した。小泉首相は「改革の方向性は共有できるので、今後は抵抗に屈することなく進んでいく」と述べた。
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