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2001/11/09
菅幹事長が川辺川ダム建設問題で委員会質問「違法運営の漁協相手の補償交渉はやめよ」
民主党の菅直人幹事長は9日午前の衆院国土交通委員会で、熊本県の川辺川ダム建設問題について質問に立ち、「国土交通省は建設着工をするために漁業権を買収しようと、ありとあらゆる手段を使っている」として、約20分間扇国土交通相を追及した。
 
 菅幹事長は5日に現地入りして、国土交通省川辺川工事事務所(塚原健一所長)を訪問したり、地元漁民の話をきくなど調査を行い、質問に臨んだ。

 菅幹事長は、補償交渉をめぐって組合員が開催請求した臨時総会を漁協執行部が一年以上棚上げし、今年6月に熊本地裁八代支部から水産業協同組合法違反で過料通知されたことなどを指摘。ダム本体着工の前提となる国と球磨川漁協の漁業補償交渉について、「運営に法的瑕疵(かし)のある団体と交渉すべきでない」と厳しく批判した。

 これに対し、扇国土交通相は「判決では補償交渉委員会が違法とは言われていない」「漁協の決めた委員会を相手にしないで、誰を相手にするのか」などと開き直り、議論はすれ違いに終始した。

 さらに、菅幹事長が地元漁協の出した文書を示し、「強制収容された場合に、補償金が3分の1になると国土交通省は言っている」と迫ったが、扇国土交通相は「これから交渉に入る」「10人いれば10人違うことを言う」などとわけのわからない答弁を繰り返すばかり。菅幹事長は半ば呆れて、「何を言っているのか。これは国土交通省の交渉相手にしている組合長の責任で出している文書に載っている。別の第三者が言っているわけではない」と説明。

 最後に菅幹事長は、「大臣はまだ合意していないと言われるが、少なくとも現地の漁協が合意したと言っている。最後の会議は何と、地元の建設業者所有の使われていない旅館を使って、秘密裏の内に交渉をやって、16億5000万円の補償費が決まったと報道されている。こんなことをやって国民の税金を使って、果たして、納得されるのかどうか。相手をきちんと見て、白紙から交渉していただきたい」と要求して質問を終えた。
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