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2003/01/20
第156通常国会が開会 「団結して厳しく対決を」菅代表


 第156通常国会が20日午後、召集された。会期は6月18日までの150日間。これに先立ち、同日午前、民主党は国会内で両院議員総会を開き、一丸となって小泉内閣と厳しく対決していく決意をうち固めた。

 総会ではまず菅直人代表が挨拶に立ち、「今国会はわが国の今後10年、20年を決める分かれ目になる。わが国の興亡と民主党の存亡がこの国会に懸かっているという覚悟で頑張りたい」と力強く決意を表明した。

 菅代表は、「日本経済の混迷をどう変えていくのか。1年9カ月間同じスローガンをくり返すだけの小泉政権では構造改革も景気回復もできない」と指摘。民主党が先頭に立って、税金の使い方を国民の立場でチェックし、正しい使い道に変えていくことから構造改革を始めていくとし、経済再生・雇用拡大につながる政策を積極的に打ち出すことを明らかにした。その上で、「野党がしっかりし、与党に対してきちんとした選択肢を示しているという評価を国民からいただければ、その中から解散・総選挙が浮かび上がってくる」と語り、党が一致団結して政府・与党との対決姿勢を強めていくべきことを呼びかけた。

 続いて挨拶に立った野田佳彦国対委員長は「2003年は大変重要な政治決戦のときであり、今国会はその主戦場となる」との認識を示し、国会への取り組みにおける5つの方針を示した。

 方針の第1は、前半国会の焦点となる予算審議において「一円たりとも血税を無駄遣いさせないため、政府をきびしく追及する」こと。第2に、後半国会の焦点となる安全保障・有事法制・個人情報保護法などの重要テーマに対しては、「意見を集約し、威風堂々と論陣を張り、一糸乱れず採決に臨む」。第3として、「今国会も政治と金の問題は避けられない」と述べ、政官業癒着問題の本質にきびしくメスを入れていく姿勢を示した。第4としては、野党共闘の重視を挙げ、「緊密に連絡をとり、お互いの立場をわかった上で協力していくことが重要だ」とした。そして第5に、“大将戦”を前面に打ち出した闘う国会にしていくとの方針を打ち出し、党首討論の回数を増やすとともに、予算委員会のみならず重要議案のかかる委員会では「総理を追い回して」党首対決を挑む場合もあるとの考えを示した。

 最後に野田国対委員長は「昨年の臨時国会は無気力国会と揶揄されたが、今国会での民主党の挙措動作は国民のみなさんに厳しく見つめられている」として、緊張感を持続させて150日間の国会に臨むことを全議員に要請した。
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