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2002/06/21
【衆院厚労委】山井議員、レセプト開示の医療機関への通知中止求める


 厚生労働委員会の健保法補充質疑が21日午前、小泉首相出席のもとで行われ、民主党の山井和則議員が質問に立った。

 山井議員は、「小泉首相の言う4つの重要法案のうち、この健保法改正案に最も国民の反対が強い。負担増による受診抑制で手遅れになる人も出てくるし、失業者、自殺者、家庭崩壊の増加に必ずつながるだろう」と改正案の帰結を見通すとともに、「国民は何が何でも負担増に反対だと言っているのではなく、医療制度の抜本改革、医療の質の向上に取り組んで欲しいと考えている」との見方を示した。

 山井議員は「医療の質のアップを一つ一つやっていくべきだ」とし、介護施設の待機者の解消、救急救命士の業務拡大による救命率向上などを具体的に質した。このなかで特に今回の法案付則に盛り込まれた医療情報開示の取り組みに関連して、5年前に小泉首相が厚生相だった当時に開始された遺族へのレセプト開示について、医療機関に開示が通知されるために、遺族と医療機関の関係悪化などの懸念があると指摘。個人情報保護の観点からも遺族へのレセプト開示を遺族本人の同意なく医療機関に通知してはならないことを通達するよう小泉首相に求めた。首相は「いいことだと思う」と述べ、山井議員の提案する方向での検討を約束した。
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