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2001/10/03
党狂牛病問題対策本部が千葉県の酪農現場など視察




民主党狂牛病問題対策本部(本部長=羽田孜特別代表)は3日午後、実態調査のため狂牛病に感染した牛が発見された千葉県白井市、千葉市を訪れ、市役所、酪農家、流通業者などから話をきいた。参加したのは、羽田特別代表、筒井信隆(事務局長)、鮫島宗明、楢崎欣弥、後藤斎、山内功、鎌田さゆり、松崎公昭、石毛えい子各衆議院議員と広中和歌子参議院議員。

 白井市役所では中村教彰市長はじめ産業課職員らと会談。市長からは「市民が安心して生活するためには牛肉・牛乳の安全性の確認を十分に行ったあと、市民へのPRを徹底させるのが重要」との指摘があった。同時に、「酪農家の方にとっては家族同様だった牛が全頭処分され、その思いは複雑。しかし、意欲的に今後も酪農に取り組む意欲を持っており、市として、今後の支援策を検討していきたい」として、酪農家の経営安定に向けて国の支援が必要だとの見方を示し、民主党に対して協力の要請があった。

 続いて、狂牛病に感染した牛が発見された酪農家の牛舎を訪問。牛舎にはこの酪農家だけでなく、近隣農家や酪農仲間の方々が集まり、調査議員団との意見交換が行われた。
この酪農家からはJAから購入した混合飼料を与えていたことが確認され、「今残っている飼料からは肉骨粉が混入されていないことがわかる」との説明を受けた。ただ、肉骨粉の危険性については「今回の事件発生まで認識していなかった」との声が聞かれ、厚労省・農水省の指導不足が浮き彫りになった。また、「意欲ある酪農家が安心して酪農に取り組めるよう政府がリードして、万全の体制を整えてほしい」との要請があった。

 さらに、調査団メンバーは千葉市内の大手スーパーを訪れ、同社の扱っている肉の安全管理体制について話をきいた後、千葉県庁を訪れ、堂本暁子千葉県知事と会談した。

 狂牛病問題対策本部は今後、危険部位が飛び散る危険性がある脊髄を背割りする解体方法の改善、民間業者の導入も考慮に入れた出荷前検査体制の拡充、化粧品・石けん・カップ麺スープなど、牛を原料とする加工品の安全性の検証、今後増大する焼却処分に対応しうる安全で高性能な焼却炉の設置、さらには当該酪農家の酪農再開への支援など、万全の対応策を政府に求めていく。

写真上:飼っていた牛をすべて処分したため牛舎は空。家族が手向けた花には「さようなら、我が牛たちへ」との添え書きが。

写真下:酪農家から話を聞く羽田特別代表ら視察団
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