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2001/10/15
党首会談が決裂〜与党が「国会の事前承認」を拒否、「法案には反対」鳩山代表が表明
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民主党の鳩山由紀夫代表は、15日午後9時から首相官邸で小泉首相と約1時間会談し、テロ対策特別措置法案で、自衛隊派遣に際しての基本計画を国会の事前承認とするよう求めた。しかし、与党側は、(1)自衛隊派遣は国会の事後承認とする、(2)武器・弾薬の陸上輸送は行わないことを法案に明記する――との独自の修正案を示し、「事前承認」を拒否したため、交渉は決裂した。
鳩山代表は会談後、国会内で記者会見し、「事前承認は必要条件と考えていた。党として法案には反対する」と述べた。
首相との会談には菅直人幹事長と岡田克也政調会長が同席した。
冒頭、鳩山代表は、(1)テロ対応であるだけに、自衛隊を派遣する法案の前にまずは外交努力が必要だ。今必要なのは貧困問題の解決であり、中東和平への関与だ。主体的外交努力というのであれば、これを協力にやるべきだ(2)この問題は国連の国際的協調関係を重視しながら、アメリカの軍事行動が過剰にならないように、抑制的に行動するよう日本は求めるべきだ(3)国内のテロ対策をしっかりやってほしい――の3点を要望した。
法案については、自民党の山崎幹事長から与党3党でまとまった内容の報告があり、民主党の対応がいかにあろうと、事後承認と陸上輸送を行わないことは法案に盛り込むとの説明があったが、国会の事前承認については最後まで折り合わなかった。
鳩山代表は、「法案への賛成にむけて努力していただいた方々には誠に残念な結果になったが、私たちの生命線であった国会の事前承認が認められなかった以上、法案には賛成できない」と厳しい表情で語った。
同席した岡田政調会長は、「小泉首相は2回しか発言しなかった。ずっと目をつぶって議論を聞いていた」と会談の様子を説明。首相の発言は途中で、「繰り返しの議論だ。民主党も飲めるという案を与党3党で工夫して作ったので、何とかよろしくお願いしたい」と述べたのと、最後にもう一度「よろしくお願いしたい」と述べただけだったという。
国会の事前承認について、与党側は「枠組みだけ国会で決めれば、具体的なことは政府が決めればいい。そもそも承認は必要ない」と主張。民主党は「PKO法でも周辺事態法でも国会の関与のあり方をルールとして確立してきた」と反論したが、折り合いはつかなかった。
また、与党側は「今回の法案は具体的な法案なので、周辺事態法とは違う」と説明したが、「具体的には何も決まっていない。説明としては破たんしている」と岡田政調会長は指摘。
鳩山代表は、「事前承認の必要性をかなり説明したが、与党側が最後まで事後承認にこだわった。最初に自衛隊派遣ありきの発想には賛成しかねる。山崎幹事長は“3党の合意のほうが重い”と述べたが、とんでもない。それならなぜ私たちを呼んだのか。交渉する意味がない。3党合意を首相が乗り超えようという意思はなかった。ただ、頭を下げてよろしくというばかりで、意見交換には全く参加されず、眠っておられるのかと思った。訪韓でお疲れなのはわかるが、我々に対して誠実さは感じられなかった」と残念そうに語った。
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