ニュース
ニュース
2001/07/12
「社会からあらゆる差別と偏見をなくす」菅幹事長、多磨全生園で第一声


 第19回参議院選挙が公示された12日、民主党の菅直人幹事長は東京・東村山にある国立ハンセン病療養所・多磨全生園を訪れ、比例区から立候補した「ハンセン病回復者とともに歩む会」代表のM候補とともに、選挙戦第一声を上げた。

 午前10時半。M候補の支援者や療養所の見学に訪れた看護学校の生徒たちが集まる全生園正門前で、菅幹事長が訴えを始めた。「わが党の家西悟君が、薬害エイズ事件の犠牲者でありながら、みずから国会議員になることによって被害者に対する偏見をなくしていったように、Mさんが国会に出ることが、この社会からハンセン病に対する差別・偏見を、さらにはあらゆる人権侵害をなくしていくことにつながるんです」

 また菅幹事長は、小泉改革が中身もはっきりしないまま国民に痛みだけを押しつけるものになっていることを指摘。雇用や社会保障によるセーフティネット、そして立場の弱い人々への福祉や人権保護の施策があってこそ国民が構造改革に取り組めるとし、「安心と改革」を実現する民主党への支持を呼びかけた。

 続いて、M候補がマイクを握った。M候補はまず、「ここに立っていること自体が、ひと月ほど前には考えられなかった。らい予防法(1996年に廃止)の時代からすれば、まさに隔世の感がある」と感慨を述べた。そして、「この社会から、あらゆる差別と偏見をなくすことを目指して、もう一度生き直してみたい」と決意を述べた。

★政党のホームページ上の報道で、候補者の実名を表記することは公職選挙法に触れる恐れがあるため、候補者名はすべてイニシャルにしています。ご了承下さい。
記事を印刷する