ニュース
ニュース
2004/01/05
「政権政党への飛躍を」菅代表、仕事始めで挨拶
 民主党の仕事始めが5日党本部で開かれ、菅直人代表は次のように新年の挨拶を行った。

 昨年の総選挙では残念ながら政権交代まで至らなかったが、8合目まで来たかなという感じだ。国民には選挙後も年が明けてからも、民主党に対していったん事あれば政権を受け止めていく政党になって欲しいとの期待感がある。

 10年、20年経って思い起こすと2004年は結果としていい方向に向かったのか、間違った舵取りを取ったのか、曲がり角の中心の年になる予感がひしひしとある。イラクへの自衛隊派遣問題にしても、日本が国際社会の中でどういう国になろうとしているのか今まで先送りにしてきたことで、一つの方向性を見出す時期に来ている。

 あと2年で憲法発布から60年、憲法も還暦を迎えるが、優れた憲法だから変えないというのならいいが、憲法を変えることが政治の混乱を招くから解釈だけにして先送りにしてきたとすれば、問われる課題だ。衆院で3分の1を超える議席を持つ民主党がイエスと言わなければ改正の発議はできないが、我々がどういう形に変えるべきだと提案したら大きな方向性が出てくる。

 国の財政についても一時的な経済回復が言われているが、崩壊寸前の借金状況であり、今の政権は半年、1年単位の先送りを繰り返しているだけで全く展望がひらけない。政権党でなくても民主党自身が方向性を提示し、財政運営の新たなルールをつくることが必要だ。

 6年前の参院選でわが党が躍進し、橋本政権が退陣した。参院選は直接政権選択の選挙ではないが、国民が小泉政権のままでいいと言うのか、ノーと言うのか、その意味で政権選択選挙であることは間違いない。民主党は衆院選比例で獲得した2200万票の支持をさらに広げ、自公連合軍に負けない幅広い国民の支持が得られるよう戦いたい。

 課題の多い年だ。責任が大きくなった民主党がその責任を果たせるよう、育て行動していこう。
記事を印刷する