2001/07/29
<参院選>「疑似政権交代に十分対抗できず」〜菅幹事長が会見
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民主党の菅直人幹事長は、29日午後11時30分から党本部の開票センターで記者会見を行った。
菅幹事長は「都議選と同じく、逆風の中での戦いだったが、民主党は善戦健闘した」と述べ、「結党3年2ヶ月を経て、逆風の中で獲得した議席数が物語るように、自民党に対抗する、政権を担いうる政党と言えるところまできたのではないか」と分析した。
ただ、定数1の選挙区(一人区)での戦いについては「野党協力によって、27議席の3分の1程度の獲得を目指してきたが、小泉旋風にあおられ、厳しい結果になってしまった」と悔しそうに振り返った。
今回の選挙全体については、「まさに擬似政権交代を本物の政権交代のように国民に感じさせたもの。小泉首相や田中外相のパフォーマンスが見事だったし、それに対して野党が十分対抗できなかったとも言える」と述べるとともに、この結果をもたらしたもうひとつの理由として「メディアが自民党の擬似政権交代を認めるかのように報道したことによる」との見方を示した。
事前に、かなり高い投票率が予測されていたにもかかわらず、実際には前回を下回った投票率について、菅幹事長は「“小泉さんがんばれ”という気持ちで投票に行こうとしていた国民が、“本当にこれで大丈夫か”と戸惑った結果が、投票率の伸び悩みにつながったのではないか」と分析。
さらに、「小泉首相は今日が最高の日で明日からは下り坂だろう」と述べ、「構造改革の前に景気対策を先行すべきだという声がすでに与党内から噴出していると指摘。「具体案をまったく示していない小泉内閣は、結果としてコントロール不能となるのではないか」との見方を重ねて示した。
また「小泉首相の要請があれば民主党は協力するか」との記者からの質問に、菅幹事長は「民主党が納得でき、賛成しうるものであれば、賛成することはある」としたが、「協力はあくまでも国会内での法案審議にすぎず、与党にすりよることはありえない」と断言した。
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