ニュース
ニュース
2001/08/09
野党有志議員の「小泉首相の靖国参拝反対の集い」ひらく
 民主、自由、共産、社民の野党有志議員が呼びかけた「小泉首相の靖国参拝反対の集い」が9日、国会内で開かれた。無所属も含め衆参から107人の議員が参加した。

 呼びかけ人のひとりとしてあいさつに立った民主党の仙谷由人企画委員長は「私は毎年8月15日には韓国の大邱(てぐ)に行き、中蘇(サハリン)離散家族会総会に出席し、サハリンに強制連行された遺族の方の哀号と糾弾の叫びをききながら一日を過ごすことにしている」と自分の体験を語りながら、「その経験から言うと、21世紀になって小泉さんが靖国にどうしても行くというのは、すっとんきょうで、とんちんかんで、訳の分からない行為。日本のためにも相手のためにも、おやめいただかなければならない」と述べた。

 続いて、4党の幹事長らがあいさつに立ち、民主党の菅直人幹事長は、「私も数年前に首相と同様に鹿児島県知覧の平和記念館に行き、特攻隊員の遺書を読んで涙した」と語り、その上で、「特攻隊員の手紙に涙したという首相の気持ちの純粋さを疑うわけではないが、出撃を命じた者の責任はどうなるのか」「総理大臣がお参りすることは、そういう者たちの名誉回復に他ならない」、A級戦犯が合祀されたままでの参拝を批判。さらに、国の宗教活動を禁止した憲法20条との関係から、「憲法を守る意思がない首相には辞めてもらうしかない」と指摘した。

 最後に、司会の民主党の岡崎トミ子参院議員が「国民の意見が二分し、国益を大きく損なうと思われる中、あえて首相が参拝することに強く抗議する」とのまとめを読み上げ、拍手で承認した。
記事を印刷する