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2004/01/22
【参院本会議】藁科議員、戦地への自衛隊派遣の違憲性を指摘


 民主党・新緑風会の藁科満治議員は22日、参議院本会議で代表質問に立ち、大量破壊兵器の脅威を前提に米英軍のイラク攻撃を支持した小泉首相に対し、改めて戦争の大義、正当性について質問。また国連主導の復興支援活動の実現を日本がリードするよう首相に求めた。
 
 小泉首相は「米英軍の武力行使は国連の安保理決議に基づき、国連憲章に則ったもの。わが国の支持は正しかった」と従来の考えを示すに留まり、戦争の大義とされた大量破壊兵器の問題には何ら言及しなかった。
 
 自衛隊派遣について藁科議員は、イラク特措法がそもそも戦争沈静化後を前提とした法律だったことに言及し、「戦争状況が続いている状況では審議をやり直すくらいの対応が必要」と指摘。また、戦闘に巻きこまれる事態や戦闘を予想して重装備で占領政策に協力することは集団的自衛権の発動であり、明らかに憲法違反だと指弾したうえで、自衛隊本隊の派遣について慎重な対処を首相に迫った。
 
 年金、道路公団、国と地方の税財政改革の3大改革については「政府予算案を見ても改革の名に値するものとはなっていない」と藁科議員は断じ、財務当局の意向にそって改革が先送りされたことを批判した。
 
 最後に藁科議員は、石破防衛庁長官の武器輸出3原則見直し発言を問題にし、政府の統一見解を質した。石破長官は「十分に議論されることが望ましいと申し上げたもので、政府の方針を述べたものではない」などとするに留まった。
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