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2004/01/27
【衆院本会議】原口議員、自衛隊派遣の判断根拠を追及


 衆議院本会議で27日、イラク特別措置法に基づく自衛隊派遣の国会承認について趣旨説明と質疑が行われ、民主党・無所属クラブから原口一博議員が質問に立った。

 原口議員は質問の冒頭、陸上自衛隊のイラク先遣隊の隊員を、国会に参考人として招致させない形でいつの間にか再出発させていたことに対して、政府に強く抗議した。

 原口議員は、米国の調査団団長が辞任し、もともとイラクには大量破壊兵器はなかったという見方を示した問題を取り上げ、米英のイラク攻撃を支持した判断が正しかったと今でも言い切れるか、と小泉首相に質した。首相は、「大量破壊兵器の疑惑は解消されていない」「廃棄したとは立証されていない」などと言い逃れに終始し、判断の正当性を明確に主張することはできなかった。

 また、原口議員が自衛隊本隊の派遣を決定した判断根拠を質したのに対して、首相は「バグダッド周辺は治安が安定しているということで、サマワは非戦闘地域だと判断した」などと、きわめて大雑把な説明しかできず、現地情報の詳細な検討もないまま“派遣ありき”で命令を下したことをうかがわせた。

 さらに原口議員は、政府がイラク復興支援のニーズを具体的に把握していない点を指摘。現地で期待が高まっている雇用拡大につながる支援策のプランを質したが、首相はわずかに、自衛隊の宿営地内の役務に現地人を雇用することを挙げたにすぎなかった。
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