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2002/07/04
【参院厚労委】今井議員、「医療費3割負担は国の失政の尻拭い」


 4日、参議院厚生労働委員会で健保法改正案をめぐる審議が行われ、民主党の今井澄議員が質問に立ち、つきつめた議論を展開した。

 今井議員はまず、同委員会で2日に行われた民主党の山本孝史議員の質疑に関連して、「三方一両損」論の内容を厳密に示してほしいと坂口厚労相に改めて質問。今井議員は「三方」の考え方として、(1)医療費の支払いを受ける医療機関(2)医療費を支払う保険者(3)医療サービスを受けた患者で三方とするのか、(1)医療費の支払いを受ける医療機関(2)保険料を負担する事業主(3)保険料および窓口自己負担をする一般国民で三方とするかを質した。

 坂口厚労相は「三方一両損がここまで大きな問題になろうとは思っていなかった」などともらした上で、医療機関、国民、そして一方では国という考え方もあるなどと述べ、今井議員の示した2つの考え方のどちらかいうよりも、「全体を含めた考え方」だとした。

 今井議員は「これはとても大事なところ」と再度指摘し、「そもそも今回の3割負担は国の問題。政管健保の運営を誤った国の尻拭いのための負担増だ」と「三方一両損」論のまやかしを批判。「国民の金を破産させた国の責任はきわめて重大」と厳しく指弾した。

 また今井議員は、120ページにも及んで附則がならぶ健保法改正案について「きわめて異常」と指摘。少なくとも医療改革に係る項目については、かつての橋本内閣による改革の時のように別途「医療改革基本法」「医療改革推進法」などを提出すべきではないかと問題提起した。
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