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2002/07/30
【衆院本会議】野党4党提出の小泉内閣不信任案を否決


 民主党など野党4党は、通常国会会期末を控えた30日午後1時すぎ、小泉内閣に対する初の不信任決議案を綿貫衆議院議長に提出した。悪化を続ける雇用・経済情勢への無策、国民に一層の負担増を強いる健保法改正の強行、「政治とカネ」をめぐる不祥事の続発への無責任ぶりなど、小泉内閣の悪政・失政の責任を問うとしている。

 同3時すぎから開かれた衆議院本会議で決議案の提出者を代表して趣旨弁明を行った民主党の鳩山由紀夫代表は、「小泉内閣が公約通りのことを成し遂げたのは、国民の痛みを実現したことだけ」「構造改革は進まず、景気の見通しもないなかで、国民の負担増だけが先行している」「『自民党をぶっ壊す』と豪語して見せたが、次々と族議員との妥協を重ね、マスコミ受けするパフォーマンスを優先させた」「有事3法案、個人情報保護法案など、国民の強い懸念にもかかわらず、いまなおその成立を意図している」などと小泉内閣の姿勢を厳しく批判した。

 賛成討論に立った岡田克也政策調査会長も、「リーダーシップを決定的に欠きながら、与党と妥協を繰り返す小泉首相の姿は、改革者の姿勢からはほど遠く、もはやその命脈は尽きた。小泉連立政権の打倒を強く国民に訴える」と力強く演説した。

 記名投票の結果、賛成185票、反対280票で決議案は否決された。鳩山代表は本会議後に国会内で、「極めて残念。国民の皆さんの塗炭の苦しみを小泉首相は何も感じていない」と指摘した。
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