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2004/02/09
【参イラク特】参考人質疑で米英占領統治の欠陥示す


 参議院イラク支援特別委員会で9日、日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア経済研究所地域研究センター参事の酒井啓子氏ら4人の参考人が意見陳述し、これに対し民主党・新緑風会から神本美恵子議員が質問に立った。
 
 酒井氏は、過去の日本企業のイラクでの活躍や米英主導の占領統治への不満から派遣自衛隊に対してイラン人の過剰な期待が高まっており、これに応えられないと失望感から短期的には派遣自衛隊への反発・排斥が起こり、長期的には日本全体が悪いイメージで見られてしまうと指摘。(1)サマワでなくバスラなど他の重要な産業集積地域を中心に目に見える支援活動を行う(2)雇用創出のためにイラク人の手による復興活動を後ろから推し進める(3)イラク国民の方を見た政治的手法に徹する、など日本全体で包括的な取り組みを展開すべきだと主張した。
 
 神本議員は「イラク人に不評であり、治安悪化も招いている米英主導の占領政策の決定的な誤りとは何か。その轍を踏まないように日本として何ができるか」と質した。酒井氏は「占領政策の最大の過ちはイラク人を復興政策の中から排除したことであり、復興計画の策定過程の中にイラク人を取り入れるべきだ。日本としてはこれまでの英米とはどう違うかを打ち出す必要があり、政府全体として取り組む必要がある。戦後の日本が学んできた民主主義の教訓を積極的に提案すべきだ」と説いた。
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