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2004/02/10
【衆院予算委】岡田幹事長、ビジョンなき小泉政治を追及


 衆議院予算委員会で平成16年度の政府予算案に対する質疑が、10日から始まり、野党のトップバッターとして民主党の岡田克也幹事長が質問に立った。
 
 岡田幹事長は冒頭、「アメリカ型の2極分解型の社会でいいのか。それとも日本のように中間層が厚く存在する社会がいいのか」と小泉首相のビジョン、社会像の欠如を質した。首相は「統制経済よりも市場を重視した経済の方がいい。政治は個人の意欲を支援する」と答えるだけで、目指すべき社会像については答えなかった。岡田幹事長は「政治の役割を狭くとらえているのではないか。機会の平等、努力しても報われない人に手を差し伸べる必要がある。総理はどういう社会を作るのか、何をするべきなのか分からなくなっている」と首相の資質を批判した。
 
 また、岡田幹事長は自衛隊の違憲・合憲の解釈、武力行使の解釈変更について、「戦場で米軍の負傷兵に対して自衛隊員が医療行為を行う場合は武力行使か」と質した。首相は「人道支援であり、武力行使ではない」と答弁。岡田幹事長は従来の政府答弁では武力行使だとして、「時代に合わせ憲法を拡充解釈していいとは思わない。国民から見て、権力の不当な行使から守るものが憲法。政府を構成する人の解釈によって憲法が変わる。これでは憲法は国民の手から離れる」と政府の拡大解釈ではなく、問題があれば憲法を改正すべきとした。
 
 岡田幹事長はこの他、経済指標、特に名目成長率が上がった時の公債の金利、道路公団の改革実態などを質した。首相は従来の答弁の繰り返しや、答弁を大臣に任せるなど無責任な対応に終始した。
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