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2004/02/10
【衆院予算委】玄葉議員、地方切り捨ての分権改革を批判


 衆議院予算委員会で10日、平成16年度総予算に関する基本的質疑が行われ、民主党の玄葉光一郎議員が質問。政府の三位一体改革の問題点を追及した。

 玄葉議員はまず、「三位一体」を掲げた政府の地方分権改革の現状について、「財務省のための分権、地方切り捨てに終わっている」と喝破。とりわけ、16年度政府予算案では、地方自治体への補助金削減分1兆円のうち財源ごと移譲するのは半分以下であることなどから、自治体では「予算編成ができない」という声が挙がっていることを指摘した。小泉首相は、「現状がいいという地方もある」などと後ろ向きな言い訳に終始したが、玄葉議員は「改革の核心は、権限と税財源をどこまで手放せるかだ」とし、地方への19兆円の財源移譲などを盛り込んだ民主党予算案を説明。政府案は「ますます地域経済を悪くする予算だ」と断じた。

 また玄葉議員は、特殊法人改革の現状についても追及。独立行政法人化によって、かつての特殊法人が事実上存続し、廃止されたものは1つもないこと、独立行政法人向けの支出は減らないばかりか、天下りは大幅に増えていることなどを指摘した。小泉首相は、天下りの増加について「人材をよく見ながら対応する」などとしたが、玄葉議員は「独法は天下り天国ではないか」と一喝し、民主党提案の天下り禁止法の実現を強く訴えた。
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