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2004/03/26
【参院予算委】与党賛成多数で16年度予算案を可決
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参議院予算委員会で26日、平成16年度予算案の採決が行われ、民主党など野党の反対にもかかわらず、自民、公明両党などの賛成多数で可決された。同日行われた締めくくり質疑では、民主党・新緑風会の朝日俊弘議員が質問に立ち、警察の不正経理(裏金)疑惑、食の安全、三位一体改革、年金改革について質した。
朝日議員は、警察の不正経理疑惑について、4年前にも警察の不祥事が続いたため警察法改正が行われたにもかかわらず、今回も多くの疑惑が明らかになったのは「公安委員会の監察機能が不徹底だったのではないか。今後どう対応するか」と小野国家公安委員長を追及。
BSE対策について、「11頭目の感染牛が確認されたことで疫学的な調査・検討が進むのではないか」と指摘し、「輸入感染牛の肉骨粉による1次的感染とその後の国内感染牛による2次的感染の2通りあるのではないか。その場合、日本は加害国になる」と質した。「十分考えられる」との亀井農水相の答弁に対し、「全頭検査したから安心だと済ませるのでなく、それぞれ必要な対策を講ずるべき」と要請。鳥インフルエンザ対策についても「広域にわたるので国のリーダーシップで積極的に関与し、支援していくべき」と求めた。
三位一体の改革について「補助金削減は片山私案では5.5兆円だったが、首相の指示で4兆円になったのはなぜか」と質したところ、小泉首相は「大雑把な数字。無責任なことは言えないので4兆円にした」とまさに大雑把で無責任な答弁。さらに初年度1兆円削減の根拠を質したところ、「4兆円が目標なら、初年度は1億円という政治的判断」とまたもやいい加減な答弁。朝日議員は「情けない。質問する元気もなくなる」と批判した。さらに「初めに補助金削減ありきで、次に交付金削減、最後の税源移譲は忘れられてしまうのではないか。これでは三位一体とは言えない」と批判した。
年金改革については、今後の介護制度の見直し、医療制度改正で「高齢者の保険料、負担がより重くなるのではないか」と質すとともに、「政府案では保険料水準と給付水準の両方とも約束しているが、理論的に不可能。約束が果たせなかった場合、責任の所在と取り方はどうするのか」と小泉首相と坂口厚労相に迫った。
また、採決に先立って民主党・新緑風会の山根隆治議員が反対討論に立った。山根議員は政府予算案に反対する理由として、年金制度の抜本改革を先送りし国民に負担増を押しつける、三位一体改革で政府の失政のツケを地方に押しつける、財政再建の道筋を閉ざしている、の3つを挙げ、「小泉内閣の3年間の失政を象徴する国民虐待予算だ」と厳しく指弾。首相に一刻も早く退陣するよう求めた。
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