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2004/04/21
「人質自己責任論に政府の隠された意図感じる」菅代表
 民主党の菅直人代表は21日の会見で、イラクで人質となっていた日本人5人の解放について言及。人質解放前後から政府や与党関係者から噴出した「自己責任論」について、「自己責任を自覚することは何を行うにも重要」としながらも「今回の議論が政府関係者から極めて強く出てきたことには隠された意図を感じずにはいられない」と指摘し、国民に対する責任を果たしていないという批判を恐れた政府関係者による責任追及回避のためのキャンペーンではないかとの見方を示した。同時に菅代表は、米国のパウエル国務長官らの発言も引きながら、危険を犯してでも人道支援に行く人があって初めて社会の進歩があること、危険を犯してでも報道するジャーナリストの存在の重要性を改めて訴えた。
 
 また、スペイン軍がイラクからの撤退準備を進めていることについて菅代表は、自衛隊が駐留するサマワ同様、シーア派が多く住み比較的安定した地域とされてきたナジャフからの撤兵判断を慎重に受け止めるべきだとし、「サマワが今もなお非戦闘地域と言えるのか。総理でさえ言えないとする状況が生まれてくる可能性が大きい」として、国会でしっかり議論していくとした。
 
 最後に菅代表は、25日に投開票される埼玉8区、広島5区、鹿児島5区の衆議院補欠選挙について、「わが党が勝ち越すことができれば、14年間保険料値上げを求めようとする年金改悪法案の強行採決を政府・与党も断念せざるを得なくなる」と指摘し、政府の年金改悪法案阻止に向け有権者の良識ある選択を訴えていくとした。
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