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2004/04/23
【衆院厚労委】3閣僚の年金保険料未納問題で中断


 衆議院厚生労働委員会で23日、政府提出の年金関連3法案と民主党提出の年金抜本改革推進法案について審議が行われ、民主党の枝野幸男政調会長が、同日発覚した現職3閣僚の国民年金保険料未納付問題を追及。「現内閣に国民に負担を求める法案を提案する資格はない。3閣僚にここで答弁させよ」と求め、委員会審議は中断した。

 保険料の未納が発覚した現職閣僚は、中川昭一経済産業相、麻生太郎総務相、石破茂防衛庁長官の3人。各大臣が記者会見して認めた。枝野政調会長は、「国民の4割が未納であることが問題になっている時に、そこに法案提出者が3人も含まれていた。本来、大臣の納付状況などは確認してから提出すべきだ。この内閣には提案者の資格はないし、法案も審議に値しない」と厳しく批判。坂口厚労相は「多くの大臣がいる。過去の経緯はいろいろあったんだろう」などとしどろもどろに答弁したが、枝野政調会長は3閣僚の釈明と全閣僚の納付状況の公開を強く要求した。

 また、枝野政調会長に先立って質問に立った長妻昭議員は、5兆円を超える年金保険料が「福祉の増進」という名目で年金支払い以外に使われていたことに国民の批判が集まっているにも関わらず、今回の政府法案でも同様の流用が可能になっていることを指摘。その上で、平成16年度予算で保険料から支出されることになっている「コンピュータ予算」647億円の内訳を質したが、森副厚労相が答えなかったため、長妻議員は質問を保留した。
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