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2004/05/28
【参院本会議】平野議員、首相の勤務実態なき厚生年金加入を追及


 参議院本会議で28日、金融関連2法案に関する質疑が行われ、民主党・新緑風会の平野達男議員が質問に立った。

 平野議員は冒頭、27日のイラク支援特別委員会で、横浜市の不動産会社社員として厚生年金に加入していた間の勤務実態の有無を問われた小泉首相が、「社長から“あんたの仕事は選挙に当選すること。会社に来なくていい”と言われていた」などと答弁したにもかかわらず、官邸は「勤務実態があった」と発表している点を改めて追及。「この問題に関する総理答弁の豹変自在ぶりと、腰の定まらなさには頭が下がる」と痛烈に批判し、どういう仕事をもって勤務実態とするか、国民にわかりやすい形で説明するよう求めた。
 
 しかし首相は「不動産会社の勤務実態がなかったことはない。不動産会社の社長は“あんたの仕事は選挙で当選することだ”と言って私を支えてくれた」などと答弁。平野議員は「政治活動と会社経営は分離されるというのが当時からの通念であったはず」として再質問したが、小泉首相は同様の答弁を執拗に繰り返すだけだった。

 また平野議員は日本経済が回復に向かう際、いくつかのリスクがあるとの見方があることを指摘した上で、国債の長期金利について「景気回復局面に入り、資金需要が増えれば金利は上昇すると考えるのが当然ではないか」として、谷垣財務相の見解を質した。谷垣財務相は「一般的には実体経済が回復し、資金需要が増加していくことを通じて、金利が緩やかに上昇していくことが自然な姿と判断される場合もある」とし、「実体経済が回復する前に、金利が過度に上昇することは景気回復に悪影響を及ぼすことが考えられる」などとする見方を明らかにした。
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