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2003/02/07
【衆院予算委】原口議員、小泉流財政再建路線の虚実を暴く
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衆議院予算委員会で7日、03年度予算案をめぐる質疑が行われ、民主党の3番手として原口一博議員が質問に立った。原口議員は、小泉首相の政治姿勢・政治責任、政策不況と財政再建、金融政策、外交・安全保障問題、医療・健康問題などをめぐり、小泉首相および関係閣僚の見解を質した。
原口議員はまず、小泉政権下の20ヶ月を振り返り、日経平均株価の推移資料を提示。「デフレ対策第2弾は出されたがそれは効かずに、同時多発テロ、青木建設破綻、補正予算編成を経て、株価は下がり続けている」と指摘した。また、昨年7月7日に竹中経済財政政策担当相は「補正予算を編成するなど愚の骨頂だ」と発言したにもかかわらず、その補正予算が組まれたことを指摘。さらに「厳しい社会状況下で、来年度予算案を審議しているが、総理は最初、抵抗勢力に対し既得権益を壊すとの政治姿勢をとっていたにもかかわらず、今や抵抗勢力の方々にとって扱いやすい、歓迎すべき総理になったのではないか」と断じた。小泉首相は「改革への決意は本物だと困っているのが抵抗勢力の実態。私の決意は全く変わっていないし、今後もその決意に向け、批判に耐えながら実施に移していく。原口議員の見方とは全く違う」などと開き直った。
次に原口議員は、一般会計歳出の当初予算と前年度決算の比較を示したグラフを示し、平成13年度で−7.4、14年度で−4.2、15年度で−2.3と、一般会計ベースでずっとマイナスの予算を組んでいることを明らかにした。その上で原口議員は「30兆円も国債を出している国は緊縮財政ではないと総理はおっしゃるが、それは間違い。エネルギーの法則と等しく、変化率×量で見ていかなければならないところ、総理は量だけを見ている。経済に対して大きな変化率=負荷をかけている実感はあるか」として小泉首相の見解を質した。
首相は「限られた状況のなかで、経済情勢に対応すべく努力している姿だ」などとした。原口議員は「変化率が急激なために、経済に対するマイナスのインパクトが激しすぎる」と指弾。原口議員は続いて「一般会計税収及び歳出総額の推移」を表したグラフを示し、財政赤字が拡大している実態を明らかにした。小泉内閣の財政再建・構造改革・社会の再生・経済改革は、「そこに向かう道がまちがっているとしか思えない」と断じた。
原口議員はまた速水日銀総裁に、国債保有に伴う価格変動リスクに関連して質問。速水総裁は、長期金利が上昇した際のリスクについて、「保有する国債の価格変動に対してはリスクの適切な把握を行いながら、十分な引き当てを実施している。現状、財務の健全性に問題があるとは認識していない」と述べた。
日銀が約57兆円保有している長期国債については、長期金利が1%上昇(債券価格は下落)すると、日銀が保有する国債に、2002年9月末時点で「1兆円程度」の含み損が発生する計算になることが、速水総裁との質疑を通じて明らかになった。
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