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2003/02/14
【衆院予算委】「絶対儲かる」発言で竹中大臣の辞任を要求
 14日の衆院予算委員会で一般的質疑が行われ、民主党から海江田万里議員、米澤隆議員、末松義規議員が質問に立った。質問項目は次の通り。

▼海江田万里議員=竹中金融・経済財政担当相の「ETFは絶対儲かる」発言、証券取引法・金融商品販売峰の条文解釈、個人向け国債など▼米澤隆=デフレ脱却の手法、産業再生と生産主義の矛盾・整合性、北朝鮮の核問題、日朝交渉など▼末松義規議員=竹中金融・経済財政担当相の「ETFは絶対儲かる」発言、国立追悼施設建設問題など。17日▼細野豪志議員▼原口一博議員▼上田清司議員

 海江田議員と末松議員はともに、竹中金融・経済財政担当相が株価指数連動型上場投資信託(ETF)について、「(私は)買います。絶対もうかります」と7日の記者会見で発言したことに関して追及した。

 海江田議員は「『大臣が絶対もうかると言っている』と証券会社が販売すれば違法になる」と批判し、発言の撤回を求めた。それに対して竹中金融・経済財政担当相は「7日の閣僚懇談会で、『日本の未来を買うことになる』として閣僚がETFを積極的に購入するよう提案した」などと答弁。「懇談後の記者会見で自身も購入するのか聞かれたので、個人投資家としての立場で買うと答えた」などと言い訳の答弁を繰り返した。

 竹中金融・経済財政担当相は海江田議員の重ねての追及に、「誤解を招くものであり、不適切だった」と陳謝。また、金融庁のホームページに掲載されている記者会見の議事録から削除する考えを表明した。

 一方、福田康夫官房長官は末松議員の質問に対し、竹中金融・経済財政担当相が会見に先立つ閣僚懇談会でも「もうかる」と発言していた事実を明言するとともに、「私どもは冗談と受け止めた。ただ、記者会見で言うことは問題があった。冗談が過ぎている」と答弁した。末松議員が竹中金融・経済財政担当相の解任を求めたが、福田長官は「人事権者ではない」と述べるにとどめた。本会議をはさんで行われた午後の質疑では、福田官房長官は午前中とはちがう、あいまいな見解を示した。これには末松議員が「精査した答弁を」と厳しい口調で求め、その姿勢を批判した。

 また米澤議員は北朝鮮の核問題・日朝交渉に関して追及。平壌宣言は時期尚早であり、その内容もあまりにも手薄であり、小泉首相の見識が疑われると断じた。その上で「拉致問題が何ら解決に向けて前進しないのは、そうした日本政府の姿勢に起因する」との見方を示した。万景峰号の入港禁止、日本円の持ち出し・不正送金の禁止、不法入国・不法滞在の取り締まり強化、工作員対策の強化など、日本政府として強い姿勢で臨むよう提案した。
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