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2002/10/23
【参院本会議】「安心できる社会保障を」朝日議員が代表質問


 民主党の朝日俊弘参議院議員は23日、参議院本会議で小泉首相の所信表明演説に対する代表質問に立ち、「社会連帯の絆としての社会保障」の基本認識を質した。

 朝日議員は質問の冒頭、昨日予定されていた不良債権処理の加速策の中間報告が中止されたことについて、「昨日の混乱が株価にもはね返っている。どのように対処するのか」と首相、竹中金融担当相に質した。首相は「混乱しているとは思っていない。今月中に不良債権処理の加速策を含めて総合対策をまとめる」と強弁し、竹中金融担当相も「できれば中間報告をということ。とりまとめは今月中に最終報告として公表する」と答弁。昨日の混乱が国民と市場からの信頼を失わせ、ますます政治不信を拡大させたことには、何ら言及することもなく、無責任ぶりを改めて示した。

 続いて朝日議員は首相の基本姿勢について「掛け声・アジテーションを繰り返しているが、無策ぶりをごまかそうとするものだ」と厳しく批判した。首相はこれに対して「掛け声とおり改革は進んでいる」と開き直った。

 朝日議員は「1995年に公表された社会保障制度審議会の勧告『安心して暮らせる21世紀の社会を目指して』を思い起こす必要がある」と述べながら、社会保障制度に対する首相の基本認識を質した。首相は「サービスの裏には負担がある。国民的議論のうえに持続可能な制度を」と抽象論を述べるに留まり、国民の不安に応えようとはしなかった。

 朝日議員は、医療、介護、年金、雇用についても質問したが、首相は抽象論に終始。坂口厚労相も「医療の質の向上、ニーズに合った介護サービスに努める。年金については今年内にいくつかの案を示して、議論していただく。雇用保険は就労の多様化に対応できるよう11月中に最終結論を出す」と答えるに留まり、担当大臣として、安心して暮らせる社会をつくるとの意欲を感じさせない答弁だった。
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