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2003/03/13
【衆院本会議】「食品安全基本法案」趣旨説明に後藤議員が質問


民主党の後藤斎議員は13日、政府提出の「食品安全基本法案」について衆院本会議で趣旨説明に対する質疑に立ち、消費者の権利保護の明確化、食品安全委員会の独立性、情報公開などの点で法案の不十分さを指摘、「この法案で食品安全行政の問題が解消されたとは言い難い」と表明した。

 後藤議員は、BSE問題で明らかになった日本の食品行政の弱点は(1)リスクアセスメントとリスクマネージメントの混同(2)農林水産省と厚生労働省の縦割り行政(3)飼料を含む6割の輸入食品の安全性についての無頓着−−だったとし、これらを解決するために民主党がいち早く「食品安全基本法案」「食品安全委員会設置法案」の骨子をとりまとめて公表したことを紹介。これに対し、政府案は民主党案も参考にしてはいるものの、なお不十分だと述べた。

 具体的な不十分点として後藤議員は、消費者の権利保護を法律の目的の中心に据えていないこと、食品安全委員会が独立した権限を持つ国家行政組織法第3条の行政委員会でなく、同第8条の審議会並の行政委員会とされたことなどを指摘するとともに、同委員会の情報公開の徹底、委員や事務局から事業者と関係のある者を除く欧州の食品安全庁のような人事や活動の独立性などを強く求めた。

 これに対し、答弁に立った福田官房長官と谷垣国務大臣は、「国民の権利保護が最も重要との考えは法案の理念に含まれている」「情報公開には十分意を用いている」「行政処分を行う機関ではないので、8条委員会にした」「中立性には十分配慮し、委員は国会の同意を得て任命することとしている」などと素っ気ない回答に終始した。
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