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2003/03/18
【両院議員懇】米国の武力行使決定に断固として反対を確認


民主党は18日午後、国会内で緊急に両院議員懇談会を開催、米国の48時間以内の対イラク武力攻撃開始方針決定に対して強く反対するとともに、最後まで平和的手段で大量破壊兵器を廃棄させる努力をあきらめずに続けていく方針を確認した。

 懇談会の冒頭、挨拶に立った菅直人代表は、「世界の戦後の歴史の中で大変大きな危機、大変大きな別れ道に私たち自身が立ち至っている。ブッシュ大統領の発言は、戦後生まれた国連や国連憲章そのものに明らかに真正面から反する決定であることを確認しなければならない。国連憲章に反する武力行使を米国が一方的に行うことに対して、民主党は決して支持できないばかりでなく、断固として反対の姿勢を明確に打ち出していきたい」と表明。参加した議員は大きな拍手でこれに賛同した。

 菅代表は続けて、「(民主党は)たんに反対ではない。フセイン政権に対して、確かにこの12年間の行動は決して信用できるものでなかったことは強く感じている。その中で、査察を継続することにより、大量破壊兵器を平和的に放棄させる可能性がまだまだ十分残されており、さらなる査察の強化継続を求めてきた。フランス、ドイツ、ロシアも国連の場でそのように表明してきたが、米国はそれを無視する決定を行ったということだ」とイラク問題の平和的解決に向けた民主党の考え方をあらためて表明した。

 小泉首相が間髪を入れずにブッシュ大統領の方針を支持する見解を表明したことについては、菅代表は、「少なくともブレアやシラクは、立場は違うけれども、自分の考え方をできる限りの言葉と行動で国民に対して明らかにし、説得しようとしているが、小泉首相は、今日この時点になっても、まさに自分の言葉がない。そして『その時点になったら言う』としていたのが、いつの間にか『いや、前から支持している』とか。『新たな国連決議が望ましい』と言っていながら、『いや、そんなものはなくていい』と言ってみたり。これでは、とても一国の総理として、重大な決定を任せるには値しない」と厳しく批判した。
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