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2003/03/27
外国人学校卒業生の大学入学資格問題で申し入れ


民主党の牧野聖修・文部科学ネクスト大臣、江田五月・在日外国人に係る諸問題に関するプロジェクトチーム座長、ツルネンマルテイ・同PT事務局長、山元勉衆議院議員は27日、文部科学省で遠山敦子文部科学大臣に面会し、外国人学校卒業生の大学入学資格問題について申し入れを行った。

 民主党議員は申し入れで、大学入学資格を与える国内の外国人学校を英国と米国の学校評価機関が認めたところだけに限定するという文科省の方針について、教育の機会均等および外国人の人権確保の観点から批判。方針を撤回し、全面的に見直すことを求めて、申し入れ文を手渡した。

 申し入れ文は以下の通り。

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2003年3月27日

文部科学大臣 遠山敦子殿

外国人学校卒業生の大学入学資格に関する申し入れ


民主党「次の内閣」
文部科学ネクスト大臣 牧野 聖修
市民・子ども政策担当ネクスト大臣 石毛えい子
在日外国人に係る諸問題に関するPT座長 江田 五月

 先般、文部科学省は、大学入学資格を与える国内の外国人学校の対象を、英国と米
国の学校評価機関の認証を受けた学校にのみ認めるとする方針を示した。
 これによれば、英米系の外国人学校修了者には大学入学資格が認められるが、アジ
ア系などの学校の修了者は従来通り大学入学資格検定に合格する必要があり、両者の
間に重大な制度上の差異が生じることとなる。
 民主党は、こうした措置が新たな差別につながるという強い懸念の下、以下申し入れ
る。


                 記

1.今回の方針が持つ意味は極めて重大であるにも関わらず、アジア系などの学校
の修了者に大学入学資格を認めないとする合理的な根拠が全く示されていない。制度
を所管する文部科学省は方針を撤回するとともに、教育の機会均等及び外国人の人権
確保の観点から、全面的な見直しを行うべきである。

2.「規制改革推進3ヶ年計画」が昨年3月に閣議決定されて以降、この問題に関
する議論の過程が極めて不透明であり、唐突に方針が示されたことから様々な疑念が
生じていることを厳しく受け止めるべきである。見直しにあたっては公開の場におけ
る議論を原則とし、文部科学省は関係者の意見を十分に踏まえてその理解に努めるべ
きである。


以 上
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