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2003/03/28
【参院本会議】03年度政府予算が成立−−民主党は反対



参議院本会議で反対討論を行う辻議員
参議院本会議で28日、03年度政府予算3案が与党の賛成多数で可決・成立した。民主党・新緑風会など野党各会派は、同予算が大幅な増税超過となる税制改正や社会保障の大幅な負担増加を盛り込んでいること、雇用対策や中小企業対策のセーフティーネット整備が不十分であること、甘い税収見積もりに基づく予算であることを理由に、反対した。

 採決に先立つ討論では、民主党・新緑風会の辻泰弘議員が反対討論を行った。討論の中で辻議員は、米英のイラクに対する先制武力攻撃に支持を表明した小泉首相について、「米国の行動に無批判なまま、オロオロさまよい歩いた小泉内閣の対応は、まさに理想なき、主体性なき対米追従外交。およそ民主主義国家の総理大臣にはふさわしくない欺瞞に満ちた、極めて無自覚、無定見、無責任、かつ独断的な姿勢だ」と厳しく批判した。

 辻議員はまた、「国民生活の実情に真摯に目を向けることなく、国民とともに歩もうとする姿勢をまったく持たず、政策的定見とリーダーシップが欠如した総理のもとでは、景気回復も国民生活の向上も、未来への明るい展望も到底望むべくもない。今の政策運営の継続では国民が不幸だ」とし、小泉内閣の一刻も早い退陣を強く求めた。

 この日午前中に行われた参議院予算委員会での締めくくり総括質疑では、齋藤勁議員がイラク攻撃早期終結のために国連総会の「平和のための結集決議」を呼びかけるべきではないか、などと質した。「そのような雰囲気はない。大量破壊兵器の脅威を取り除くことが先決」などと素っ気ない答弁を繰り返す川口外相に、齋藤議員は「世界の人々が何を望んでいるか受け止めてもらわないと困る。本当に悲しくて涙が出て来る」と失望感を強調した。その後も森山法相や石原行革担当相が延々と開き直り答弁。最後に自身の実弟の経営するファミリー企業の公共事業口利き疑惑で「疑惑をはらすためにも契約書・領収証を提出してはどうか」と向けられた小泉首相も、「週刊誌にあることないこと書かれているが、いちいち反論する気もしないし、お答えする必要もない。疑惑はない」と開き直った。齋藤議員は、「小泉首相は退陣して国民の信を問うべきだ」と質問を締めくくった。同委員会の採決時には、郡司彰理事が反対討論を行った。
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