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2002/11/13
40歳未満のC型肝炎検診実施へ、厚労相が表明
 坂口厚生労働相は12日、民主党が中心になって要求してきた40歳未満のC型肝炎検診について、「全国の保健所を利用して実施できる体制をつくっていきたい」と表明した。

 40歳未満のC型肝炎検診については、老人健康診断でのC型肝炎検査が40歳以上の人だけを対象に行われているにすぎない現状は問題だとして、民主党の家西悟衆議院議員らが繰り返し厚労省に実施を要求してきた。家西議員は、1日に行われた衆院厚生労働委員会の質疑でも、「非加熱のフィブリノゲン製剤の最終使用期限を考えると13歳、加熱製剤に界面活性の不活化処理を導入した時期で考えると8歳、輸血においてNAT検査が導入された時期を考えれば3歳の人たちが(検査の)対象となるはず」と追及。これに対して厚労相は、「専門家の意見を聞いて検討していきたい」と答弁していた。

 新たに実施される検診では、患者の費用負担など詳細はまだ未定だが、厚労省では老人保健検診なみの検査を検討している模様。家西議員は今回の厚労相の実施表明について「厚労省が腰を上げてくれたことは一歩前進。しかし、患者に対する医療体制はいまだ不十分であり、治療環境の整備は手つかずの状態だ。肝炎感染患者の福祉と医療の向上に向けて、さらに努力したい」と語っている。
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