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2002/11/20
鳩山代表、補正編成に向けた公共事業復活の動きを批判
 民主党の鳩山由紀夫代表は20日の定例記者会見で、小泉首相が2002年度補正予算の編成を決めたことに言及し、「公約を次々と破っている。経済無策のツケがきたということだ」と述べて、政府の経済政策の混乱ぶりを批判した。

 また、補正予算をめぐって自民党内から公共事業拡大を求める声が上がっていることについて、「不良債権処理は中途半端、公共事業は復活する、という最悪のシナリオになりつつある」と懸念を示し、本予算の組み替えによって補正を組むべきだという考えを改めて強調した。

 次に鳩山代表は、19日に政府税制調査会がまとめた税制改正答申に触れ、「多年度税収中立(増減税均衡)というが、何年で実現するのかも書いていない。具体的な数字が何もない。これでは何の意味もない」と指摘。その上で、キャピタルゲイン課税の3年間凍結、住宅・車・教育などのローン利子控除実施など、民主党の考える税制のあり方を提起した。

 鳩山代表はさらに、自民党及び政府の調査会の中で人口1万人以下の市町村を強制的に合併させる案が検討されていることについて、「人口の少ない市町村をムチで合併に追いやるようなやり方は、とんでもない」と語気を強めて批判。「都市を優先し、地域は破綻してもかまわないというのは、大企業優先・中小企業切り捨ての小泉式経済路線と同じ論理だ」と述べ、住民自治による自主的な合併の推進によって地域主権国家を形成するという民主党の地方分権構想の正当性を改めて主張した。
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