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2006/05/12
国政選挙候補者の公募開始を明らかに 鳩山幹事長が会見で


鳩山由紀夫幹事長は12日午後、国会内で定例の記者会見を開催し、松野頼三氏の逝去、党首討論の開催、国政選挙候補者の公募などについて語った。会見には安住淳選挙対策委員長、加藤公一広報戦略本部事務総長が同席し、蓮舫副幹事長が司会を務めた。

 鳩山幹事長はまず、松野頼三元自民党総務会長の逝去について触れ、「民主党も一様に、心からご冥福を申し上げている」とし、「政治家を引退された後も、指南役として大変な活躍をされていた」などと述べて、その死を悼んだ。そして、「ご子息の松野頼久議員とともに、生前には果たせなかったが、政権交代を何としても果たして、ご遺志に応えてまいりたい」と語った。

 また、小泉首相と自民党の青木参議院会長との間で延長国会の話が交わされたという話があるとも鳩山幹事長は指摘。「終盤国会で大変に白熱した議論をしている最中に、大変に失礼な話だ」と厳しく批判し、会期の中でしっかりと議論してなすべきことを仕上げていくという役割を、野党として果たしていくとの意向を示した。

 更に鳩山幹事長は、「小沢代表になって初めて、QT(党首討論)が開かれることになった」ことについても触れ、「両党首の対決を見ていただきたい」として、医療、共謀罪、教育といった「最重要法案が目白押しになっている」中での議論に期待感を表明した。

 国政選挙候補者の公募についても、「いよいよ開始することになった」とした鳩山幹事長は、参議院選挙と衆議院選挙に向けて、「新しい小沢代表の下で最初の公募をさせていただく」とした。そして、「まずは参議院の一人区を大変重視している」と述べ、「できるだけ迅速に、素晴らしい候補を擁立していく」とし、「男女を問わず、年齢を問わず、是非公募にご参加いただきたいと思っている」などと呼びかけた。「人財募集」などと銘打った、予定されている公募広告も鳩山幹事長は自ら披露し、「ニッポンを動かす」人を募集するとして、5月21日にスタートし、6月一杯が締め切りとなる日程についても明らかにした。

 この公募に関しては、同席した安住選対委員長もコメントし、人材バンク的に人材を登録し、「応募していただいた方々のかなりの皆さんに、その後、民主党との関わりを深めていただいて」、各地方組織とも相談しながら候補者として擁立していくとの意向を示した。また、審査の段階で、外部の有識者の皆さんにも、選考のプロセスのどこかに参加をしてもらうことも明らかにした。安住選対委員長はその上で、「人財募集」とのキャッチフレーズに関して、「有為な人材を集めて民主党の財産にする」ことの重要性を改めて強調した。

 党首討論の場での小沢代表のかつての討論の印象について、小泉首相とかみ合っていなかったのではないか、などと記者団に問われた鳩山幹事長は、そうした見方を否定。自らが民主党代表として、当時自由党党首だった小沢代表の質疑を横で見ていた印象として、「ある意味で大所高所の原則論、理念に基づく話であった」と指摘し、小泉首相は全くそれに答えられず、「だからかみ合わない」という印象になったのではないかと語った。そして、今回の党首討論に関しては、「親と子のような感じの論争になるのではないか」とし、「非常に期待を感じている」と述べ、「国民の皆さんに、格が違うなという思いを抱かせるような質疑」になるのではないか、などとコメントした。
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