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2002/12/06
【衆院本会議】NPO活動促進法改正案、全会一致で可決


  6日の衆議院本会議で、内閣委員長提案の「特定非営利活動促進法の一部を改正する法律案」が全会一致で可決された。同法案は民主党の主張をほぼ受け入れる形で策定されたもの。民主党の佐々木秀典同委員長が趣旨説明を行った。

 平成10年12月に施行された現行の特定非営利活動促進法(NPO法)には、3年以内に検討を加え、必要な措置が講ぜられる旨の検討条項が規定されている。改正案については、NPOに関心を寄せる超党派の議員の会合などで検討・協議の結果、5月に案をまとめ、先の通常国会で内閣委員長提案で提出する準備を進めていた。しかし、個人情報保護法案審議が暗礁に乗り上げた影響で提出できず、今国会でようやく佐々木委員長のもとに委員長提案が実現した。

 同改正案は、NPO活動を支援する観点から、平成10年12月に施行されたNPO法をさらに幅広く適切に活用できるようにすべきだとの指摘に基づき、活動の種類を追加し、設立及び合併の認証に係る申請手続を簡素化するとともに暴力団を排除するための措置を強化する内容などが盛り込まれた。

 骨子は以下の通り。

 1.別表に掲げる活動分野の追加(「情報化社会の発展を図る活動」など5分野を追加)
 2.設立・合併の認証申請に係る申請書類の簡素化
 3.事業区分の明確化(特定非営利活動以外の事業を従来の「収益事業」も含め「その他の事業」として改めて整理)
 4.認証申請時の添付書類の簡素化等に伴う定款記載事項の変更
 5.暴力団等の排除の実効性確保(「暴力団等」の範囲を「構成員でなくなった日から5年を経過しない者」まで拡げること、暴力団等に関する所轄庁から警察への意見照会の規定及び警察から所轄庁への意見陳述の規定を置くこと等)
 6.社員総会における後任役員の選任までの間、前任役員の任期伸長の規定を置くこと
 7.事業の変更を伴う定款変更の申請時に「事業計画書」等の申請書類を追加
 8.「予算準拠の規定」を削除
 9.「虚偽報告」「検査忌避」等の罰則規定の追加
10.平成13年の租税特別措置法改正により創設されたNPO支援税制を入念規定として明記
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