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2004/06/02
【衆院決算委】岡田代表、訪朝・年金問題で首相を追いつめる
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衆議院決算行政監視委員会で2日、民主党の岡田克也代表が質問に立ち、就任後初めて小泉首相と論戦を戦わせた。岡田代表は、イラク戦争支持の正当性、訪朝の評価、自民党の不正献金疑惑、年金制度改革について首相を鋭く追及した。論戦の主なやりとりは以下の通り。
■イラク戦争支持について
岡田 イラク戦争でイラク人が1万人以上、米兵も800人以上が死んでいる。こうした人の命の重さということについて、一国の総理としてギリギリまで悩んで(戦争支持の)判断を下したのか。
小泉 いかに戦争を避けるか、各国とも努力してきた。戦争を起こさない努力は今後も必要だ。
岡田 ブッシュ大統領が(開戦を)決断した根拠に日本が支持していることがあったとすれば、責任は重い。
小泉 日本が戦争を始めたという認識は違っている。米国は米国の考えで始めた。
■訪朝について
岡田 本当に総理が行かなければ5人の拉致家族は戻ってこなかったのか。私なら、まず高官などを派遣して5人を戻してから行ってしっかり交渉する。(5人の帰国という)弱みを抱えていたから交渉できなかったのではないか。
小泉 独裁者自身の考えを確かめるには、私が行くしかない。行かないで戻るのなら、とっくに戻っていた。
岡田 (特定失踪者の10人に関する)再調査の結果はいつ出るのか。
小泉 いつと期限を区切ることは現時点ではできない。今後の協議次第だ。
岡田 10人の調査を求めながら、並行して国交正常化交渉をやるのか。調査結果が出ないうちに、北朝鮮への経済援助の規模や方法などを決めるのか。
小泉 拉致の問題も核の問題も交渉の中で検討する。それが解決しなければ経済協力の話はできない。
岡田 核問題では進展はあったか。
小泉 金正日氏は、朝鮮半島の非核化が目標、核凍結には検証が伴う、などと言った。
岡田 6カ国協議をなぞっただけで、新しいことはない。今回の訪朝は、総理として2回目であるだけでなく、食糧と医療の支援、経済制裁は発動しないとの約束など、いろいろなカードを切りながら、それに見合う成果があったとは思えない。
■政治と金の問題について
岡田 政治と金の問題では、自民党は10数年前とまったく変わっていない。日歯連と自民党との関係、石原大臣への迂回献金疑惑もある。きちんと改める意志はあるか。
小泉 個々の議員が対応すべき。
岡田 個々人の話にすり替えるな。少しは変わっているかと思ったが、本当に残念だ。
■年金法案について
岡田 年金法案は、国民の6〜7割が成立させるべきでないと考えている。保険料の上限を1万6900円に固定すると言ったのにさらに高くなることが分かったり、50%の給付水準を保証すると言いながら実はきわめて限られた世帯だけだったり、法案について国民に誤解を生む説明をしてきた。抜本改革でなく、誠実でないから支持されないのだ。
小泉 民主党が拒否せずに審議すれば出てくる問題だ。
岡田 今回の法案で国民年金を含めて抜本改革ができるか。
小泉 国民年金はこのままでいいとは思っていない。だから3党で合意した協議機関で案を出して協議すればいい。
岡田 民主党は一元化案をすでに示している。真剣に議論する気があるなら、与党で国民年金を含む改革案をまとめてくるべきだ。
■首相の厚生年金不正加入について
岡田 日本国総理大臣が、勤務実態がないのに厚生年金制度を利用し加入していた。これはやはりまずい。謝った方がいい。総理が言い訳するのは見苦しい。
小泉 何がおかしいのか。35年も前のことを問題にする方がおかしい。人生いろいろ、会社もいろいろ、社員もいろいろだ。家にいてもいい、海外旅行してもいい、という会社もある。
岡田 それが総理大臣の言うことか。それで、籍だけ会社において厚生年金に入るといった制度の悪用を非難できるか。
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