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2004/06/11
警察不正調査本部、中間総括まとめる
 民主党の警察不正経理疑惑調査・警察改革推進本部(本部長=中井洽副代表)は11日、党本部内で総会を開き、「警察不正経理疑惑に関する中間総括」をとりまとめた。

 全国の都道府県警察で不正経理疑惑が噴出したため、民主党は本年3月に同本部を設置し、疑惑の真相解明と国民から信頼される警察への改革を図るための取り組みを開始。新聞広告、党ホームページで広く国民からの情報提供を呼びかけるとともに警察問題に詳しい有識者を招いて検討を行い、また、北海道、宮城、静岡、福岡、長崎などへ国会議員を派遣して実地調査などを行った。

 これらの取り組みが効を奏し、北海道、静岡、福岡の各県警が不正経理の事実を認めて陳謝した。しかし、捜査用報償費・捜査費・旅費・食糧費など警察の不正経理の実態はかなり以前から全国的に蔓延している構造的問題であることは間違いなく、そのほとんどが裏金化されていた可能性が大きい。また、警察庁による積極的な関与、会計書類を破棄するなどの警察の隠蔽体質、「飾り物」に過ぎない公安委員会の実態なども明らかにされた。

 こうしたことから中間総括では(1)税金を裏金化し私的流用を当然のことと考える警察組織の体質是正(2)不正事実を見逃してきた会計検査院のあり方(3)形骸化した公安委員会の抜本的な体制強化(4)自治体警察のあり方と都道府県知事の監督権限の強化(5)警察に対する外部監査の強化(6)「警察友の会」「武道始め」「交通安全協会」等のあり方(7)警察が風営法や警備業法など各種業法を所管することの矛盾、など改善課題を指摘。これらの改善を通じて「第一線で努力する警察官がより職務に集中できる環境を整えることこそ、国民生活の安全確保と治安回復のために必要不可欠な事項」と断じている。

 同本部は引き続き疑惑解明と警察改革の推進のため努力を重ねていくことにしており、次期参院選マニフェストで報償費・捜査費・食糧費制度を改廃して警察の裏金を全廃することや、公安委員会の抜本的強化を図ることなどを訴える予定である。
関連URL
  (→ 警察不正経理疑惑に関する中間総括 )
 http://www.dpj.or.jp/news/?num=557
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