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2006/06/07
【次の内閣】がん対策基本法案、公選法改正案など活発に議論
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民主党『次の内閣』は7日午後、国会内で閣議を開催し、平成16年度決算、がん対策基本法案、公職選挙法改正案などについて、出席議員間で活発な議論を展開した。
冒頭、菅直人ネクスト副総理大臣(代表代行)が挨拶に立ち、「いよいよ国会も最終盤」だとして、特に後半国会は、「ある意味で、押せ押せの形で今日まで来ている」との認識を示した。その上で、千葉の補欠選挙が、「断崖絶壁から立ち直る大きなきっかけ」となったことを指摘しつつ、秋に行われる神奈川16区での補選は、新しい総理の下での最初の選挙であるとして、「自民党から誰が出てきても、必ず第1ラウンドでダウンをとるという覚悟でがんばっていただきたい」と呼びかけた。
また、鳩山由紀夫ネクスト国務大臣(幹事長)からは、内閣不信任案の取り扱いや全国幹事長会議の沖縄での開催について報告があったほか、松本剛明ネクスト官房長官(政策調査会長)、荒井聰国会対策委員長代理からもそれぞれ報告が行われた。
「平成16年度決算」については、松本ネクスト官房長官から説明があり、多くの問題点を含む同年度予算が、執行過程においてもその見直しが行われず、官製談合や随意契約によって税金のムダづかいがされていることも明らかであるとして、反対することを決定した。
民主党議員立法の「がん対策基本法案」と与党議員立法の「がん対策基本法案」については、仙谷由人ネクスト厚生労働大臣から説明が行われた。法案名が同じであっても、がん対策推進本部設置やがん登録制度導入などで与党側と隔たりがあることも認識しつつ、がん患者とその家族の皆さんの一刻を争う状況を重く受け止め、法案の一本化=委員長提案をめざして協議を行っていくことを、閣議として了承した。
浅尾慶一郎ネクスト外務大臣と中川正春法案担当者(議院運営委員会筆頭理事)からは、北朝鮮人権侵害救済法案の取り扱いについて説明が行われた。本法案については、これまで民主党が国会に提出し続けてきたが、今国会には民主党案と与党案がそれぞれ提出されており、関係部門会議と拉致問題対策本部で協議を行った上で、対応を決定していくこととなった。
「公職選挙法等の一部を改正する法律案」(インターネット選挙活動解禁:民主党議員立法)については、内藤正光ネクスト総務副大臣・鈴木寛インターネット選挙活動調査会長・田嶋要同調査会事務局長が、選挙運動でのインターネット利用の原則解禁、不正行為等への対応、選挙管理委員会によるインターネット選挙運動促進措置などの内容について説明を行い、内容及び提出が承認された。今後の取り扱いは、松本ネクスト官房長官、渡辺周ネクスト総務大臣、鈴木同調査会長に一任された。
通信と放送の融合勉強会の中間報告については、内藤ネクスト副総務相から、「通信と放送の融合を展望した将来ビジョン(案)」と題した報告が行われた。この中では特に、ユーザーの観点から考え方を取りまとめたとの基本的方針が強調され、活発な議論の後、中間報告としてその内容を了承した。
同法改正案の特定国外組織の国外不在者投票(与党議員立法)については、渡辺ネクスト総務相から説明があり、イラク派遣自衛隊員などに投票が認められても、公的任務を担うNPOの方等が対象とされていない点などの問題点について、更に検討を加えていくことを委員会審議や附帯決議の中で担保することを条件に、賛成することとした。
渡辺ネクスト総務相と笹木竜三衆議院政治倫理公職選挙制度特別委員会理事からは、「政治資金規正法等の一部を改正する法律案」(政治献金の外資規制緩和:自民党議員立法)について説明が行われた。これについては、外資規制を一定程度緩和することの必要性は認識しつつも、今回の法案によって起こり得る多くの弊害に対して、この法案が十分に対応する内容となっていないことを踏まえ、寄附の受け取り先を政党本部に限る、上場後一定期限を経た企業に限る、収支報告書を分離し透明化を促進する、などについて修正を求めることとして、最終的な対応は、担当ネクスト大臣及び松本ネクスト官房長官をはじめとする執行部に一任された。
「財政改革についての考え方(試案)」については、峰崎直樹ネクスト財務大臣が報告を行った。この中では、3つの原則として、「三つの政府」(中央政府・地方政府・社会保障基金)の考え方をベースに地方と国の役割と税財源のあり方を見直すこと、当初3年間は歳出削減を徹底し、2010年代初頭にプライマリー・バランスを回復させること、必要な給付は確保し、皆保険・皆年金を堅持することなどが挙げられている。出席議員から出された意見も踏まえつつ、今後部門会議で更に議論を重ねていくこととなった。
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